武藤容治(むとう・ようじ)氏は、企業経営を経て国政入りし、外務副大臣や経済産業副大臣、経済産業大臣などを務めてきた自民党の衆議院議員です。
政治家としての経歴だけでなく、娘・妻などの家族、麻生派との関係、慶應義塾高校から大学までの学歴も関心を集めています。ここでは公表資料と本人発言を中心に、2026年10月時点の現在地まで整理します。
- 自由民主党所属の衆議院議員で、選挙区は岐阜3区
- 2005年に初当選し、2026年衆院選で7回目の当選
- 外務副大臣、経済産業副大臣を経て、2024~2025年に経済産業大臣
- 企業経営の経験があり、中小企業、エネルギー、農林水産、地域産業などを政策分野として掲げる
- 父は元外相・元通産相の武藤嘉文氏
| 名前 | 武藤 容治(むとう ようじ) |
|---|---|
| 生年月日 | 1955年10月18日 |
| 年齢 | 70歳(2026年10月1日時点) |
| 出身地 | 岐阜県岐阜市 |
| 所属政党 | 自由民主党 |
| 議員種別 | 衆議院議員 |
| 選挙区 | 岐阜県第3区 |
| 当選回数 | 7回 |
| 初当選 | 2005年 |
| 最終学歴 | 慶應義塾大学商学部 |
| 前職 | 富士写真フイルム勤務、建材卸会社・酒造会社の社長・会長など |
| 主な役職歴 | 総務大臣政務官、外務副大臣、経済産業副大臣、衆議院農林水産委員長、経済産業大臣など |
| 現在 | 衆議院議員、自民党岐阜県連会長。2026年9月時点で衆議院国家基本政策委員会理事、政治倫理審査会幹事など |
| 公式サイト | 武藤ようじ公式サイト |
| 公式X | @mutouyouji |
武藤容治の娘・妻など家族|父は元外相の武藤嘉文
武藤容治氏の家族について本人側から具体的に公表された資料の一つが、2009年に発行された本人の広報紙です。そこでは「家族は妻と娘2人」と紹介され、当時の娘について「社会人と大学生」と記されていました。
したがって、少なくともこの時点では妻と2人の娘がいることを武藤氏自身の広報資料が明らかにしています。現在の公式プロフィールでは家族構成を詳しく掲載しておらず、娘の氏名や職業なども公表していません。
- 妻:本人の2009年広報で存在を公表
- 娘:2人。2009年当時は社会人と大学生
- 息子:本人の公開資料では確認できず、2009年広報は「娘2人」と記載
- 兄:本人が国会で兄の存在と、自身が「次男坊」であることを発言
- 父:元衆議院議員で、外務大臣・通商産業大臣などを歴任した武藤嘉文氏
2009年の本人広報紙では、家族のほか、趣味や高校時代のスポーツ歴も掲載されています。
「武藤真奈」と娘を結びつける公的根拠は見当たらない
娘についてはさまざまな名前と武藤氏を結び付ける情報もありますが、本人の公式資料や国会プロフィールなどで娘の実名は公表されていません。「武藤真奈」という人物を武藤容治氏の娘と断定できる一次資料も見当たりません。
家族情報として確実に扱えるのは、本人が公表した「妻と娘2人」という範囲です。
父・武藤嘉文から続く政治家の家系
父の武藤嘉文氏は長く岐阜を地盤とした自民党衆議院議員で、農林水産大臣、通商産業大臣、外務大臣などを経験しました。武藤容治氏は父と同じ岐阜3区から国政へ進んでいます。
2025年4月の衆議院経済産業委員会では、父の選挙区から出馬した経緯について質問され、本人は世襲との関係を率直に語りました。
「そこはやはり世襲かもしれませんね。世襲ですよね、そこは。」
出典:国会会議録・衆議院経済産業委員会
同じ答弁では、岐阜市生まれながら東京で約30年育ち、兄がいるため「次男坊」として東京で生活するつもりだったこと、家業を担うため岐阜へ戻り、企業活動を経て50歳目前で政治の道へ進んだ経緯も説明しています。
武藤容治の派閥は麻生派|総裁選では河野太郎氏の推薦人も経験
武藤容治氏は長年、麻生太郎氏が率いる麻生派(志公会)に所属してきました。志公会の過去の公開名簿に名前があり、2024年の石破内閣で経済産業大臣に就任した際も、各社の閣僚紹介では「麻生派」とされています。
「何派か」という点では、公開資料で一貫して確認しやすいのは麻生派との関係です。
2024年の自民党総裁選では河野太郎氏の推薦人
2024年9月の自民党総裁選では、武藤氏は河野太郎氏の推薦人に名を連ねました。これは自民党の総裁選公式ページでも確認できます。
2025年の総裁選を前にした経産相会見では、候補者の政策が出そろっていない段階として、支持先をすぐには明らかにせず、政策を見て判断する考えを示していました。
高市内閣では閣僚ではない
2026年9月17日に発足した第2次高市改造内閣では、経済産業大臣は赤澤亮正氏です。武藤氏は現在の経済産業大臣ではありません。
高市早苗氏が首相であることと、武藤氏の派閥を「高市派」とすることは別の話です。武藤氏について公表されてきた派閥情報は麻生派であり、現在は衆議院議員、県連会長などの立場で活動しています。
武藤容治の現在|岐阜3区で7期目、県連会長や国会の理事を務める
2026年10月時点の武藤容治氏は、岐阜3区選出の自民党衆議院議員で7期目です。衆議院の公式議員情報にも「当選七回」と掲載されています。
国会では2026年9月17日時点で国家基本政策委員会理事、9月18日時点で政治倫理審査会幹事を務めています。懲罰委員会の委員にも名を連ねています。
- 衆議院議員・岐阜県第3区・当選7回
- 衆議院国家基本政策委員会 理事
- 衆議院政治倫理審査会 幹事
- 自民党岐阜県支部連合会 会長
自民党岐阜県連会長には2022年に就任し、2026年5月にも再任が決まりました。国政だけでなく、県内の候補者選定や党組織運営にも関わっています。
地元活動では、2026年3月に各務原市長との対談を行ったことを本人のXでも紹介しました。
武藤容治の学歴・経歴|慶應高校から富士フイルム、家業を経て政界へ
武藤氏は1955年に岐阜市で生まれました。本人の国会答弁によると、育ったのは主に東京で、30年ほど東京で生活した後に岐阜へ戻っています。
出身高校は慶應義塾高等学校
本人の2009年広報紙には慶應義塾高等学校出身と記載されています。高校時代はアイスホッケー部に所属し、高校総体(インターハイ)に出場したことも紹介されています。
大学は慶應義塾大学商学部へ進学し、1978年に卒業。大学時代はゴルフクラブに所属していました。中学校名については、衆議院や本人の現行公式プロフィールでは公表されていません。
大学卒業後は富士写真フイルムへ
1978年4月、現在の富士フイルムにつながる富士写真フイルムへ入社しました。1988年に退社して岐阜へ戻り、家業の武藤嘉商事に入社。営業を経験した後、1996年に代表取締役社長となっています。
1990年には通商産業大臣秘書を経験し、2004年には酒造会社の菊川株式会社社長に就任しました。会社員、家業の経営、酒造会社経営という民間での経歴を持って国政に入った点が、武藤氏の経歴の大きな特徴です。
| 年 | 主な経歴 |
|---|---|
| 1955年 | 岐阜市生まれ |
| 1978年 | 慶應義塾大学商学部卒業、富士写真フイルム入社 |
| 1988年 | 武藤嘉商事入社 |
| 1990年 | 通商産業大臣秘書 |
| 1996年 | 武藤嘉商事代表取締役社長 |
| 2004年 | 菊川株式会社代表取締役社長 |
| 2005年 | 衆議院議員初当選 |
| 2014年 | 総務大臣政務官 |
| 2015年 | 外務副大臣 |
| 2017年 | 経済産業副大臣・原子力災害現地対策本部長 |
| 2018年 | 衆議院農林水産委員長 |
| 2024年 | 経済産業大臣に就任 |
| 2026年 | 第51回衆院選で7選 |
地域行事にも継続して参加しており、2026年4月には各務原市の日吉神社例祭への参加をXに投稿しています。
武藤容治の選挙区は岐阜3区|2026年衆院選で7回目の当選
武藤氏の選挙区である岐阜県第3区は、関市、美濃市、羽島市、各務原市、山県市、瑞穂市、本巣市、羽島郡、本巣郡で構成されています。
2005年の第44回衆院選で初当選。2009年の第45回衆院選では落選しましたが、2012年に国政へ復帰し、その後は当選を重ねています。衆議院公式プロフィールに掲載された当選歴は第44、46、47、48、49、50、51回です。
2026年1月27日の衆院選公示日には、本人もXで選挙戦のスタートを発信しました。
2026年2月8日の岐阜3区選挙結果
2026年2月8日の第51回衆議院議員総選挙では、武藤氏が11万8,346票を獲得して7選を果たしました。
| 候補者 | 政党 | 得票数 |
|---|---|---|
| 武藤容治 | 自由民主党 | 118,346票 |
| 仙田晃宏 | 国民民主党 | 51,021票 |
| 阪口直人 | れいわ新選組 | 28,872票 |
| 伊藤恵介 | 参政党 | 23,204票 |
出典は岐阜県選挙管理委員会の2026年衆院選開票結果です。
当選を確実にした後、武藤氏は地域経済について次のように述べました。
「日本の成長を地域の皆さんに実感してもらえるようにしたい」
出典:岐阜新聞・2026年衆院選岐阜3区
投開票日には本人のXでも支援者への感謝を発信しています。
武藤容治は経済産業大臣として何をした?
武藤氏は2024年10月1日の第1次石破内閣で初入閣し、第2次石破内閣でも続投しました。担当は経済産業大臣に加え、原子力経済被害、GX実行推進、産業競争力などです。
2025年10月21日の退任時会見まで約1年間、エネルギー政策、AI・半導体、中小企業の価格転嫁、米国の関税措置、大阪・関西万博、福島復興などを所管しました。
「『政策を前に進める』ことを意識しながら、1年間、様々な課題に対応してまいりました。」
出典:経済産業省・武藤経済産業大臣退任時記者会見
第7次エネルギー基本計画とGX2040ビジョン
2025年2月には、武藤氏が経産相を務める中で「GX2040ビジョン」「第7次エネルギー基本計画」「地球温暖化対策計画」が閣議決定されました。
第7次エネルギー基本計画では、特定の電源に過度に依存しない構成を目指し、再生可能エネルギーと原子力を含む脱炭素電源を最大限活用する方向を示しました。原子力については安全確保を前提とした再稼働、次世代革新炉、再処理や最終処分なども政策課題とされています。
中小企業の価格転嫁と賃上げ環境
経産相在任中には、賃上げの原資を中小企業にも行き渡らせるため、価格転嫁や取引適正化を重点課題の一つに位置付けました。退任会見では下請法・下請振興法の改正などを在任中の取り組みとして挙げています。
米国の関税措置が日本企業へ与える影響についても、経済産業省に相談窓口を設け、企業との対話や資金繰り支援などを進めました。2025年5月の会見では、関税の不確実性が高まる中でも賃上げと国内投資を進める環境づくりが必要だと説明しています。
- GX2040ビジョンと第7次エネルギー基本計画
- AI・半導体産業基盤への投資支援
- 中小企業の価格転嫁・取引適正化
- 米国の関税措置への企業支援
- 大阪・関西万博への対応
- 福島の廃炉、避難指示解除、産業再生
武藤容治の政策・公約|経済、地方、農林水産、航空宇宙を重視
経産相退任後の本人公式サイトでは、物価高への経済対策、継続的な賃上げ、地方で若者が働き暮らせる環境づくり、農林水産業、防衛・航空宇宙などを重点分野として掲げています。
「事業者が継続的に賃上げできる社会環境をつくってまいります。」
出典:武藤ようじ公式サイト
| 分野 | 掲げている主な方向 |
|---|---|
| 経済・中小企業 | 実質賃金の増加、価格転嫁、中小企業・小規模事業者支援、高付加価値型経済への転換 |
| 地方創生 | 若い世代が地方で働き暮らせる環境、地域イノベーション、関係人口の拡大 |
| 農林水産 | 農業・漁業・林業の振興、収益力の向上 |
| エネルギー | 持続可能なエネルギー政策、GX |
| 安全保障 | 防衛政策、防衛産業・航空宇宙産業の基盤強化 |
| 子育て・社会保障 | 子育て支援、少子化対策、多様な生き方に対応する社会保障 |
岐阜では航空宇宙産業や地域産業にも力点
選挙区の各務原市には航空自衛隊岐阜基地や航空宇宙関連産業の集積があります。武藤氏の公式政策でも、航空宇宙産業の安定的な発展、防衛装備品の開発・生産基盤を重点項目にしています。
地域振興では大規模政策だけでなく、地域の事業者や特産品を取り上げる発信も行っています。2026年8月には「岐阜羽島のご当地スイーツ」をテーマにした対談企画をXで紹介しました。
農林水産分野では衆議院農林水産委員長、党の農林関係調査会などを経験し、本人公式サイトでは食料・農業・農村政策や森林・林業・木材産業政策への関与を挙げています。外交・通商では外務副大臣、経済産業大臣として国際会議や各国閣僚との協議を経験しました。
「裏金」と政治資金をめぐる国会質疑は何だったのか
武藤氏の政治資金をめぐっては、2024年12月10日の衆議院予算委員会で、麻生派の政治資金について質問を受けています。
質問した米山隆一議員は、武藤氏が代表を務める政治団体について、2018年に志公会から130万円の寄付が収支報告書に記載されている一方、2017年には同様の記載が見当たらないとして、資金の有無や不記載の可能性を質問しました。
これに対して武藤氏は次のように答えています。
「私の政治団体の政治資金の収支につきましては、政治資金規正法に基づき適正に処理をしております。」
出典:衆議院予算委員会会議録・2024年12月10日
武藤氏は続けて、2017年以前についても同様の認識だと答弁しました。質問側はさらに明確な回答を求めましたが、この会議録で記録されているのは政治資金をめぐる議員からの追及と、武藤氏による「適正に処理している」との答弁です。
この国会質疑自体は、武藤氏の違法行為や不記載を認定したものではありません。「キックバックと思われる」という表現も質問者側の主張として記録されています。政治資金問題を扱う際は、この区別が必要です。
武藤容治の事務所・秘書・自宅に関する公表情報
岐阜事務所と国会事務所
本人公式サイトでは、岐阜事務所と国会事務所を公開しています。
| 岐阜事務所 | 岐阜県各務原市那加信長町1-91 |
|---|---|
| 国会事務所 | 東京都千代田区永田町2-1-2 衆議院第二議員会館1212号室 |
連絡先など最新情報は本人公式サイトの「事務所・選挙区」で案内されています。
秘書は誰?
現行の本人公式サイトには秘書全員の氏名一覧は掲載されていません。2024年に経産相就任が内定した際のFNN取材では、小檜山千代久氏が武藤議員の秘書として取材に応じています。
過去の自治体資料などには別の秘書名も記録されていますが、スタッフは時期によって変わるため、過去の記録をそのまま現在の秘書体制として扱うことはできません。
自宅はどこ?
2009年の本人広報では、当時各務原市で家族と暮らしていたことが紹介されています。現在の公式サイトで一般向けに案内しているのは岐阜事務所と国会事務所であり、現在の私邸の詳しい住所は掲載されていません。
武藤容治の人物像|アイスホッケー、ゴルフ、読書
政治経歴とは別の人物像では、スポーツ経験が目立ちます。慶應義塾高校時代はアイスホッケー部でインターハイに出場し、慶應義塾大学ではゴルフクラブに所属。2009年の本人広報では趣味を「読書とスポーツ」としています。
2025年5月の参議院経済産業委員会で書店支援が議題になった際には、自身についてこう話しました。
「そもそも本屋さんは好きな方でございまして」
出典:国会会議録・参議院経済産業委員会
紙の本について、書店で実物を手に取りながら興味のある本を選んできたとも説明しており、読書好きという過去のプロフィールとも一致しています。
本人公式サイトでは2026年9月にも、各務原市内の川島、鵜沼、蘇原、稲羽、那加などで国政報告会を行ったことを掲載しています。経産相を退任した後も、国会での委員会活動と岐阜3区での地域活動を並行して続けています。

