稲田朋美は何をした?現在の役職・若い頃からの経歴・夫や家族、防衛相辞任まで

稲田朋美

稲田朋美氏は、弁護士から政界へ入り、自民党政務調査会長や防衛大臣を務めた政治家です。保守系の論客として知られてきた一方、女性活躍やLGBTへの理解増進、近年では再審制度の改革にも力を入れており、時期によって注目されるテーマが大きく変わってきました。

ここでは、「稲田朋美氏は何をした人なのか」を軸に、2026年現在の立場、若い頃からの経歴、防衛大臣辞任、政策、夫や子供などの家族、政治資金問題、高市早苗氏や安倍晋三氏との関係まで整理します。

稲田朋美氏を簡単に見ると

法律家としての経歴を持ち、安倍政権で党・政府の要職を経験した自民党政治家です。憲法・安全保障などの保守政策を掲げる一方、女性、ひとり親、LGBT、刑事司法改革などにも活動領域を広げています。

目次

稲田朋美のプロフィール|2026年現在は福井1区の衆議院議員

名前稲田朋美(いなだ ともみ)
生年月日1959年2月20日
年齢67歳(2026年9月7日時点)
出身地福井県今立郡今立町(現在の越前市)
所属政党自由民主党
議員衆議院議員
選挙区福井県第1区
当選回数8回
初当選2005年・第44回衆議院議員総選挙
政治家になる前弁護士
主な役職歴内閣府特命担当大臣、行政改革担当大臣、自民党政務調査会長、防衛大臣、自民党幹事長代行・幹事長代理など
現在確認できる主な立場衆議院議員、伝統と創造の会会長
公式情報衆議院議員プロフィール/自由民主党議員プロフィール
公式サイト稲田朋美公式サイト
公式X@dento_to_souzo
 

稲田朋美は何をした政治家?大臣・政調会長としての仕事

稲田朋美氏の政治経歴で大きいのは、第2次安倍政権で閣僚、自民党で政調会長、その後に防衛大臣を務めたことです。

国政で担った主なポスト
  • 2012年:第2次安倍内閣で内閣府特命担当大臣・行政改革担当大臣などに就任
  • 2014年:自民党政務調査会長に就任し、2期務める
  • 2016年:防衛大臣に就任
  • その後、自民党幹事長代行、幹事長代理、整備新幹線等鉄道調査会会長などを歴任

行政改革・規制改革を担当する閣僚になった

2012年12月の第2次安倍内閣では、内閣府特命担当大臣として規制改革などを担当し、行政改革や公務員制度改革にも携わりました。農業、医療などの規制改革をめぐる政府の議論に関わり、その後、自民党側で政策を取りまとめる立場へ移っています。

自民党政調会長として党の政策全般を取りまとめた

2014年には自民党の政務調査会長に就任しました。政調会長は、各部会や調査会の議論を束ね、選挙公約や政府へ申し入れる政策などを調整する党の主要ポストです。

稲田氏は当時、自身の政治信条を「伝統と創造」と表現していました。

「良いものを守っていくためには改革は必要だと思っている。」

出典:自由民主党・稲田朋美政調会長記者会見

防衛大臣に就任したが、2017年に辞任した

2016年8月には防衛大臣へ就任。安全保障政策や自衛隊を所管する立場となりました。2017年7月に辞任しており、その経緯は後ほど詳しく扱います。

 

稲田朋美の現在|2026年衆院選で8回目の当選

2026年9月現在、稲田朋美氏は自民党所属の衆議院議員です。2026年2月8日の第51回衆議院議員総選挙で福井1区から当選し、当選回数は8回となりました。

本人公式サイトのプロフィールには更新前の「当選7回」という表記が残る箇所がありますが、衆議院と自民党の現行プロフィールはいずれも「当選8回」となっています。

2026年の福井1区の選挙結果

候補者党派得票数
稲田ともみ自由民主党93,292票
はたのつばさ中道改革連合38,929票
山中しゅんすけ国民民主党34,541票
藤本かずき参政党27,189票
出典:福井県選挙管理委員会「第51回衆院選 開票結果」

福井1区は、福井市、大野市、勝山市、あわら市、坂井市、永平寺町で構成されています。

2026年も行政改革・豪雪対策・女性活躍などで活動

自民党の議員ページには、2026年6~7月の活動として、行政改革推進本部の提言、豪雪地帯対策、女性活躍推進に関する提言などが掲載されています。

  • 2026年6月17日:女性活躍推進特別委員会の提言
  • 6月18日:行政改革推進本部の提言
  • 6月25日:豪雪地帯対策に関する提言
  • 7月31日:行政改革推進本部「デジタルに関するPT」の提言

2026年8月には、物価高対策と消費税減税・給付をめぐる自身の考えについて公式Xで説明しました。

若い頃は弁護士|高校・大学から46歳で初当選するまで

稲田朋美氏は1959年、福井県今立郡今立町、現在の越前市に生まれました。政治家になる前の本職は弁護士です。

1977年京都府立乙訓高等学校を卒業
1981年早稲田大学法学部を卒業
1982年司法試験に合格
1985年弁護士登録
2005年福井1区から衆院選へ出馬し初当選

高校については選挙ドットコムの人物紹介でも京都府立乙訓高校卒と紹介されています。大学は衆議院の公式プロフィールにもある通り、早稲田大学法学部です。

弁護士時代には歴史認識をめぐる訴訟や靖国神社をめぐる裁判などに携わりました。本人公式プロフィールにも、この時期が政界入り前の経歴として記載されています。

2005年の衆院選で自民党候補として福井1区から立候補し、46歳で初当選。ここから国会議員としてのキャリアが始まりました。

稲田朋美の夫は弁護士・稲田龍示|子供は息子と娘の2人

稲田朋美氏の夫は弁護士の稲田龍示氏です。本人公式プロフィールは、夫が司法修習37期の同期であることと、夫婦の間に一男一女がいることを公表しています。

夫の氏名については、2017年の国会答弁でも稲田氏自身が「夫の稲田龍示」と説明しています。夫婦ともに法律家として活動してきました。

家族について公表されている範囲
  • 夫:稲田龍示氏・弁護士
  • 子供:一男一女
  • 父親:椿原泰夫氏

息子は開成・東大?娘は弁護士?

子供については、インターネット上で「息子は開成高校から東大」「娘は弁護士」などの情報が掲載されていることがあります。

本人公式プロフィールなど信頼性の高い公開情報で確認できるのは「一男一女」がいるところまでです。 子供の学校名や現在の職業について、裏付けの取れない情報を事実として扱うことはできません。

なお、2024年の政治資金問題に関連して「口座を作成・管理していた秘書が稲田氏の娘だった」とする情報がXなどで拡散しましたが、稲田朋美事務所は2024年12月に「これらは事実ではありません」と否定しています。

父親は椿原泰夫

父親は椿原泰夫氏です。国立国会図書館のレファレンス協同データベースには、椿原氏が京都讀書會を主宰し、同会が刊行物『無窮』を発行していたことが記録されています。

母親や子供の私生活については公表範囲が限られており、家系図として確実に整理できるのも、父・稲田氏夫妻・一男一女という範囲が中心です。

防衛大臣を辞任した理由|PKO日報問題と「自衛隊」発言は別の出来事

稲田朋美氏は2016年8月に防衛大臣へ就任しましたが、2017年7月28日に辞任しました。

直接の辞任理由となったのは、南スーダンPKOの日報問題をめぐる特別防衛監察の結果と、防衛省トップとしての監督責任です。

「防衛大臣としての職を辞することと致しました。」

出典:テレビ朝日・2017年7月28日報道

特別防衛監察の公表に合わせ、防衛事務次官や陸上幕僚長も責任を取る事態となり、稲田氏も辞表を提出しました。

「自衛隊としてもお願いしたい」発言でも批判を受けた

辞任の約1か月前、2017年6月には東京都議選の自民党候補の応援演説で、防衛省や自衛隊、防衛大臣、自民党の立場から支援を求める趣旨の発言をしました。

自衛隊の政治利用と受け取られかねないとして野党から辞任要求が出され、稲田氏は発言を撤回しました。この発言をめぐる騒動と、翌月の日報問題による辞任は分けて考える必要があります。 辞任時に直接責任を取ったのはPKO日報問題でした。

当時の発言と撤回についてはテレビ朝日の2017年6月28日報道で確認できます。

「国民の生活が大事なんて政治は間違っている」という発言は?

過去の発言として知られるものに、「国民の生活」に関する発言があります。ネット上では「国民の生活が大事なんて政治は間違っている」などの形でも紹介されますが、2012年の発言として報じられている文言は次のものです。

「“国民の生活が第一” なんて政治は間違っていると思います。」

出典:東洋経済オンライン

稲田氏はこの後、今を生きる人々の生活だけではなく、先人から引き継いだものを子孫へ渡す責任も政治にはある、という趣旨を続けています。短い一文だけでは、発言全体の意図が伝わりにくい部分があります。

稲田朋美の政策|保守政策と女性・LGBT支援を同時に掲げる

稲田朋美氏の政策は、憲法改正や防衛力強化といった従来からの主張だけではありません。本人公式プロフィールでは「多様性と寛容を尊重する『保守』」を掲げ、女性やひとり親、LGBTなどに関する政策にも力を入れています。

分野主な考え・取り組み
北陸新幹線敦賀から新大阪までの早期延伸を推進。2026年7月に与党が小浜・京都ルートの「桂川案」で合意
国土強靱化・豪雪対策豪雪地域のインフラ、除排雪、防災対策を重視
外交・安全保障防衛産業基盤の強化、防衛力整備、ルールに基づく国際秩序を重視
憲法自衛隊の明記や緊急事態への対応など憲法改正を主張
社会保障・子育て低・中所得の勤労世帯や子育て世帯への給付付き税額控除などを提案
女性活躍男女の賃金格差、ハラスメント、学童保育、ひとり親支援などを扱う
LGBT理解増進と偏見の解消を訴え、党内議論を長年推進

北陸新幹線は小浜・京都ルートを推進

地元福井に関する大きな政策テーマが北陸新幹線です。稲田氏は2026年2月の衆議院予算委員会でも、敦賀から新大阪までの延伸を小浜・京都ルートで進めるよう政府へ求めました。

その後、ルートの再検証が行われ、2026年7月15日に自民党と日本維新の会による与党整備委員会は、小浜・京都ルートのうち、JR桂川駅付近に新駅を設ける「桂川案」で合意しました。詳しくはテレビ朝日の2026年7月15日報道で確認できます。

LGBTは「人権の問題」と発言

稲田氏の政治姿勢の変化として語られることが多いのがLGBT政策です。政調会長だった2016年、自民党内にLGBTに関する特命委員会を設ける方針を示しました。

「私は、このLGBTというのは人権の問題だと思います。」

出典:自由民主党・稲田朋美政務調査会長記者会見

その後も党内でLGBT理解増進法をめぐる議論に関わり、2021年には法案成立を求める発信を公式Xで行っています。

2023年6月にはLGBT理解増進法が成立しました。成立は与野党や自民党内の長年の協議によるもので、稲田氏も党内で推進してきた議員の一人です。

夫婦別姓には現在反対、婚前氏続称制度を提唱

夫婦別姓をめぐる立場は誤解されやすい部分です。2026年現在、稲田氏は選択的夫婦別氏制度の導入には反対しています。

代わりに、現在の家族氏と戸籍制度を維持しながら、結婚によって姓が変わった人が婚前の氏を法的に使い続けられる「婚前氏続称制度」を提唱しています。2026年2月27日の予算委員会でもこの立場を明言しました。

「この問題を、現状維持か、また選択的夫婦親子別氏かの二者択一に考える必要はない。」

出典:衆議院法務委員会会議録

2026年の最新の国会発言は衆議院予算委員会会議録で確認できます。

女性議員を増やす政策にも取り組む

稲田氏は女性議員の増加や女性活躍にも継続的に取り組んでいます。2023年にはベトナムの女性議員と意見交換し、女性議員比率とクオータ制について投稿しました。

政治資金196万円の不記載|旧安倍派の還流をめぐる問題

稲田朋美氏をめぐっては、旧安倍派・清和政策研究会の政治資金パーティーをめぐる問題で、計196万円が政治資金収支報告書に記載されていなかったことも大きな論点になりました。

2021年と2022年の派閥からの還流などに関して収支報告書を訂正し、2024年12月には衆議院政治倫理審査会へ出席しています。

「昨年12月以降、本件が問題になってから知りました」

出典:FBC NEWS NNN・衆議院政治倫理審査会

稲田氏は、還流や預り金口座、不記載について事前には知らなかったと説明する一方、政治資金の管理については自らの責任だとしました。

政治資金問題で分けておきたい事実
  • 196万円の不記載があり、収支報告書は訂正された
  • 稲田氏は、還流や口座について問題発覚まで知らなかったと説明した
  • 政治倫理審査会へ出席して経緯を説明した
  • 娘が口座管理をしていたとのSNS情報は、稲田事務所が否定している

派閥は旧安倍派|安倍晋三・高市早苗との関係は?

旧安倍派・清和政策研究会に所属していた

稲田朋美氏は、自民党の旧安倍派(清和政策研究会)に所属していました。政治資金問題を受けて派閥自体は解散しているため、2026年現在に「安倍派所属」と表現すると時系列がずれます。

一方、稲田氏が現在も会長を務める「伝統と創造の会」は、2006年に若手議員を中心に発足した政策・理念を共有する議員グループです。正式な派閥とは別の組織です。

安倍晋三から政調会長・防衛大臣などに起用された

安倍晋三元首相との関係は稲田氏の政治経歴を語るうえで重要です。第2次安倍政権で閣僚に起用され、その後も政調会長、防衛大臣などの要職を任されました。

2022年4月には安倍氏が稲田氏の会合に出席し、将来の女性総理を目指すよう激励しています。詳しくは日テレNEWSの報道に残っています。

高市早苗とは「仲が悪い」のか

稲田氏と高市早苗氏は、どちらも安倍政権期に保守系の女性政治家として注目された人物です。そのため比較されることも多いものの、単純に「ライバル」「不仲」と断定できる関係ではありません。

2021年の自民党総裁選では、稲田氏自身が高市氏への支持を表明しました。当時、「国家観を共有する」と説明したことが日刊スポーツなどで報じられています。

2026年の高市内閣で稲田氏は閣僚には入っていません。一方、2月27日の衆議院予算委員会では高市首相へ直接質問し、北陸新幹線、給付付き税額控除、防衛産業、再審制度、婚前氏の使用などについて議論しています。

安全保障や憲法などで近い主張を持つ部分がある一方、個別政策ではそれぞれ独自に発言しているというのが現在の実際の関係に近いでしょう。

網タイツとメガネが話題になった理由|ファッションと人物像

政治以外で稲田朋美氏の名前と結び付けられることが多いのが、網タイツとメガネです。

2015年前後には網タイツ姿がたびたびメディアで取り上げられました。CREA WEBは、網タイツを身につけていた理由について、地元福井の産品をアピールする意図があったと紹介しています。メガネについても福井県鯖江市で作られたものと報じています。

ファッションについて分かっていること
  • 網タイツ:福井の地場産品をPRする意図があると報じられた
  • メガネ:福井県鯖江市産と報じられている
  • メガネの具体的ブランド:信頼できる公開資料で特定できないものは断定できない
  • 身長:衆議院・自民党・本人公式プロフィールに公式な数値は掲載されていない

趣味はランニングとサウナ

本人公式プロフィールでは、趣味としてランニングとサウナを挙げています。「ふくい桜マラソン」でフルマラソンを走ったことも紹介されています。

女性をめぐる発言では、2021年に森喜朗氏の発言が問題となった際、稲田氏は公式Xで自身の姿勢を短く表現しました。

2026年に力を入れた再審法改正|弁護士出身の経験が再び前面に

2026年の稲田朋美氏の活動で特に大きかったものの一つが、再審制度の見直しです。再審とは、確定した有罪判決に重大な誤りがある場合などに裁判をやり直す制度です。

稲田氏は2026年2月の予算委員会で、袴田事件や地元福井の福井事件などを挙げ、再審請求段階での証拠開示と、再審開始決定に対する検察官の抗告の制限を強く求めました。

4月には自民党内の法務部会・司法制度調査会でも政府側の案をめぐり強く意見を述べ、その場面を公式Xにも掲載しています。

その後、政府案は国会審議で修正され、2026年7月17日に改正刑事訴訟法が成立し、7月24日に公布されました。

  • 再審請求審で裁判所が証拠の提出を命じる制度を整備
  • 再審開始決定に対する検察官の不服申立てを原則として禁止
  • 再審手続を円滑・迅速に進めるための規定を整備

成立した制度は稲田氏一人で作ったものではなく、政府、与野党、超党派議員、弁護士や冤罪事件の関係者らによる長年の議論を経たものです。その中で稲田氏は、自民党内から証拠開示や検察官抗告の問題を繰り返し取り上げた議員の一人でした。

法律の成立状況と内容は、法務省「刑事訴訟法の一部を改正する法律案」に掲載されています。弁護士として政治家になる前から司法に関わってきた経歴が、2026年の国会活動でも改めて前面に出たテーマとなりました。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次