国民民主党の田中健(たなか・けん)氏は、静岡4区を地盤とする衆議院議員です。2024年には静岡4区で小選挙区初当選を果たし、2026年の衆院選では小選挙区で敗れたものの、比例東海ブロックで復活当選して3期目に入りました。
「田中健」という名前には同名の俳優などもいるため、家族や経歴を調べる際には情報が混ざりやすい人物でもあります。この記事では、国民民主党の衆議院議員・田中健氏に絞り、現在の立場、静岡4区の選挙、銀行員から政治家になった経歴、政策や国会での仕事、妻・子どもなど公表されている家族情報まで整理します。
- 国民民主党の衆議院議員
- 1977年7月18日、静岡県旧富士川町生まれ
- 静岡4区を地盤とし、2026年現在の議席は比例東海ブロック
- 銀行員、大田区議、東京都議を経て国政へ
田中健氏のプロフィール
| 名前 | 田中 健(たなか けん) |
|---|---|
| 生年月日 | 1977年7月18日 |
| 年齢 | 49歳(2026年9月現在) |
| 出身地 | 静岡県庵原郡富士川町(現在の富士市) |
| 所属政党 | 国民民主党 |
| 議員種別 | 衆議院議員 |
| 現在の選出 | 比例代表・東海ブロック |
| 地盤 | 静岡県第4区 |
| 当選回数 | 3回 |
| 現在の主な党役職 | 政務調査会長代理、国民民主党静岡県連会長 |
| 学歴 | 静岡県立富士高等学校、青山学院大学経済学部 |
| 前職 | 第一勧業銀行・みずほ銀行、大田区議、東京都議など |
| 公式情報 | 衆議院公式プロフィール / 国民民主党プロフィール |
| 公式X | @tanaka_shizuoka |
衆議院の議員プロフィールでは、2026年4月現在で「比例代表(東海)選出」「当選三回」と記載されています。
田中健氏は現在どうしている?静岡4区が地盤だが議席は比例東海
2026年9月現在、田中健氏は国民民主党所属の衆議院議員で3期目です。ここで少し分かりにくいのが「静岡4区」と「比例東海」の関係です。
政治活動の地盤・小選挙区は静岡4区ですが、現在の衆議院での選出区分は比例東海ブロックです。
2026年2月8日の衆院選では静岡4区から立候補し、61,791票を獲得。自民党の深澤陽一氏に小選挙区では及ばなかったものの、比例東海ブロックで復活当選しました。国民民主党の第51回衆議院議員選挙結果でも、田中氏は東海ブロックの当選者として掲載されています。
「静岡4区選出」と思われやすいものの、2026年衆院選後の現在は比例東海選出です。
- 衆議院議員・3期目
- 国民民主党 政務調査会長代理
- 国民民主党静岡県総支部連合会会長
- 静岡県第4区総支部長
2026年6月には国民民主党静岡県連の大会で県連会長としてあいさつし、物価高が続く中での政治の役割について次のように述べています。
「政治家がやるべき使命を皆さんと共有し、新たな気持ちでスタートしたい」
出典:国民民主党・静岡県連大会
2026年衆院選の期間中も、本人の公式Xから活動を発信していました。
静岡4区の選挙結果|2024年に小選挙区初当選、2026年は比例復活
田中健氏が国政選挙で主戦場としている静岡4区は、現在、静岡市清水区、富士宮市、富士市の一部で構成されています。区域は静岡県選挙管理委員会の2026年衆院選資料でも確認できます。
| 選挙 | 田中氏の得票・結果 | 位置づけ |
|---|---|---|
| 2017年衆院選 | 57,581票・落選 | 希望の党から静岡4区に出馬 |
| 2020年静岡4区補選 | 38,566.398票・落選 | 無所属で出馬 |
| 2021年衆院選 | 49,305票・比例復活 | 衆議院初当選 |
| 2024年衆院選 | 82,448票・小選挙区当選 | 2期目、小選挙区では初勝利 |
| 2026年衆院選 | 61,791票・比例復活 | 3期目 |
過去の得票推移は静岡4区の選挙結果で確認できます。2024年は自民党の深澤陽一氏との一騎打ちとなり、田中氏82,448票、深澤氏79,801票という接戦でした。
この2024年選挙が、田中氏にとって初めて静岡4区を直接制した選挙です。当選後には、物価高や中小企業、賃金を念頭にこう話しています。
「困っている人たちにしっかりと現実的で実現可能な政策を」
出典:SBS NEWS DIG・2024年衆院選当選後の発言
2020年補選では「田中けん」が2人立候補していた
田中氏の選挙歴で珍しいのが、2020年4月の静岡4区補欠選挙です。この選挙には、元東京都議だった42歳の田中健氏とは別に、NHKから国民を守る党から同じ「田中けん」という氏名の54歳の候補も立候補していました。
静岡県選挙管理委員会の候補者一覧にも、同名の2人が並んでいます。そのため按分票が発生し、県選管の開票結果では、田中氏の得票が「38,566.398票」と小数付きになっています。
同姓同名候補がいた2020年補選当時には、本人も公式Xで選挙に関する発信を行っていました。
田中健氏の経歴・学歴|新聞奨学生、銀行員から政治家へ
田中氏は旧富士川町で生まれ、静岡県立富士高等学校から青山学院大学経済学部へ進学しました。大学時代は新聞奨学生として新聞配達をしながら通学していたと、本人のインタビューや過去の選挙公報で明かしています。
| 時期 | 主な経歴 |
|---|---|
| 1977年 | 静岡県庵原郡富士川町に生まれる |
| 学生時代 | 富士高校から青山学院大学経済学部へ。新聞奨学生を経験 |
| 大学卒業後 | 第一勧業銀行に入行。後にみずほ銀行勤務 |
| 地方政治 | 大田区議会議員を1期務める |
| 国会議員秘書時代 | 細野豪志氏の秘書を経験 |
| 2009年以降 | 東京都議会議員を2期務める |
| 2017年 | 静岡4区から衆院選に挑戦 |
| 2021年 | 比例復活で衆議院初当選 |
| 2024年 | 静岡4区で小選挙区初当選 |
| 2026年 | 比例東海で3期目の当選 |
銀行員時代の中小企業融資が政治を目指す原点に
第一勧業銀行では、多くの同期が本部や都心の支店を希望する中、田中氏は中小企業の多い大田区と東大阪への配属を希望したといいます。実際には蒲田支店に配属され、町工場など中小企業を担当しました。
その後、不良債権処理が加速した時期には、支援したい中小企業に対して融資回収を求めなければならない場面も経験しました。本人は政治ドットコムのインタビューで、政治を志した原点をこう説明しています。
「根本の政治から変えていこう、という思いです。」
出典:政治ドットコム・田中健議員インタビュー
銀行員として中小企業の資金繰りに接した経験が、田中氏の政治家としての出発点になりました。銀行退職後は大田区議となり、東京都議選で一度落選した時期には細野豪志氏の秘書を経験。その後、東京都議に当選し2期務めました。
2020年の静岡4区補選へ挑戦した時期にも、出馬に至った思いを公式Xから発信しています。
田中健氏は何をした?国会での実績・具体的な仕事
田中氏の仕事を見る際は、党が掲げる政策と、本人が国会で具体的に担当した仕事を分けて見る必要があります。公的な会議録などから本人の関与を追えるものには、ガソリン暫定税率、日本版DBS、静岡の交通・防災問題などがあります。
- ガソリン暫定税率廃止をめぐる法案提出・修正案説明
- 日本版DBSをめぐる国会質疑
- 国道1号富士由比バイパスなど地元交通インフラの防災
ガソリン暫定税率廃止では法案提出者・修正案説明者を担当
田中氏は2024年12月、国民民主党の岸田光広氏とともに、ガソリン税の特例税率をめぐる法案の提出者となっています。衆議院の議案情報にも「議案提出者 田中健君外一名」と記録されています。
その後、与野党協議を経た2025年11月の財務金融委員会では、各党共同提案による修正案について田中氏が提出者を代表して説明しました。
「提出者を代表し、その趣旨及び概要を御説明申し上げます。」
出典:衆議院・財務金融委員会会議録
最終的には、国税庁が示すとおり、ガソリンの特例税率は2025年12月31日に廃止されました。軽油引取税の特例税率も2026年4月1日に廃止されています。
ガソリン暫定税率廃止は田中氏一人の成果ではなく、複数政党による法案提出や与野党協議を経て成立したものです。その中で田中氏は、法案提出者や修正案の説明者という具体的な役割を担いました。
成立後には、本人の公式Xでも法改正と自身の関与について発信しています。
日本版DBSでは子どもの性被害防止を扱う
子どもと接する職場での性犯罪歴確認などを盛り込んだ、いわゆる「日本版DBS」も田中氏が取り組んできた分野です。
田中氏は2024年の本人インタビューで、衆議院厚生労働委員会で日本版DBS法の質疑に携わったと説明しています。成立した制度については、個人経営の学習塾やベビーシッターなどをどう扱うかといった課題にも言及しました。
法律は2024年6月に成立・公布され、こども家庭庁が施行準備を進めています。2026年9月時点では、2026年12月の制度施行を控えている段階です。
国道1号・薩埵峠周辺の交通寸断を国会で追及
地元・静岡に直結する仕事では、2026年5月の衆議院災害対策特別委員会で、国道1号富士由比バイパスの通行止めを取り上げています。
薩埵峠周辺には国道1号、東名高速、JR東海道線などが集中しています。田中氏は2026年5月12日の災害対策特別委員会で、道路が約24時間通行止めとなった事例を示し、高速道路を代替路として無料開放する際の基準づくりや、交通上の急所に対する事前防災を求めました。
田中健氏の政策|手取り・人づくり・経済安全保障・政治改革
2026年衆院選で田中氏が提出した静岡4区の選挙公報では、政策を5本柱に整理しています。
| 政策分野 | 主な内容 |
|---|---|
| 家計・経済 | 減税や社会保険料負担の軽減、電気料金負担の引き下げなどで「手取り」を増やす |
| 経済安全保障 | エネルギー、食料、医薬品、半導体など国内供給力を高める |
| 教育・子育て | 教育・科学技術投資、奨学金負担軽減、若年層や子育て世帯への支援 |
| 政治改革 | 政治資金の透明化、政治資金を監視する仕組み、選挙制度改革など |
| 地域政策 | 清水・富士宮・富士の産業、観光、水環境、交通・防災を扱う |
田中氏の政策には「働く世代の可処分所得を増やす」という経済政策と、「人づくりこそ国づくり」という教育・子育て政策が並んでいます。
「手取りを増やす」と中小企業への支援
銀行員時代に中小企業を担当した経歴もあり、賃金や中小企業の資金繰りは継続的に扱ってきたテーマです。減税だけでなく、社会保険料の負担、中小企業が賃上げできる環境、エネルギー価格などを組み合わせて論じています。
教育・子育ては「将来への希望」を軸にする
教育分野では、教育予算や科学技術予算の拡充、奨学金負担への対応、子育て世帯の負担軽減などを掲げています。2024年のインタビューでは、日本版DBSとともに子育て支援を重点分野に挙げ、社会保険料への上乗せで財源を集める「子ども・子育て支援金」には反対の立場を示しました。
エネルギー・食料・医薬品を国内で確保する経済安全保障
2026年の選挙公報では、エネルギー、食料、医薬品、半導体などを例に、海外への過度な依存を抑え、国内で調達・生産できる体制を強める方針を掲げました。食料安全保障では農業の基盤強化、エネルギーでは国内資源や安定供給を重視しています。
妻・子どもなど家族は?同名の俳優・田中健さんとは別人
田中健氏の家族について、本人が候補者として提出した2021年衆院選の静岡県選挙公報には、「妻、息子(4歳)、チワワ」と記載されています。
- 2021年の選挙公報では妻がいると記載
- 同公報では当時4歳の息子がいると記載
- チワワも家族欄に記載
- 妻の氏名や職業など詳しい個人情報は、現在の衆議院プロフィールや党プロフィールでは公表されていない
息子についても、公式資料で示されている年齢は2021年の選挙時点で「4歳」という情報です。そこから現在の年齢や学校などを推測して記載するのは避けるべきでしょう。
国民民主党の田中健議員と、同名の俳優・田中健さんは別人です。ネット上で「田中健の妻」「娘」「病気」などを調べた際に表示される芸能人の家族情報を、政治家の田中氏の情報と混同しないよう注意が必要です。
田中健氏の人物像|子どもと遊ぶことが趣味、自然環境にも関心
政治経歴とは別の素顔については、国民民主党の2021年候補者プロフィールに本人回答が残っています。
- 小さい頃の夢はパイロット
- 好きなこと・趣味は子どもと遊ぶこと
- 好きな食べ物は寿司
- 自身のチャームポイントとして「笑顔」を挙げている
- 新聞奨学生だったことや、生徒会長選挙に落ちた経験も紹介している
地元の自然環境を次世代へ残すことも、本人が繰り返し扱ってきたテーマです。2024年のインタビューでは富士川の水環境や桜エビ、森林再生などについて語り、自然を元の状態へ戻す活動に取り組んでいると説明しています。
国政進出前の2020年補選でも、富士宮など地元を回る様子を公式Xで発信していました。
2026年の国会活動|物価高・エネルギー・地域防災を扱う
3期目に入った2026年には、物価・エネルギー問題を国会の前面で扱っています。6月3日には国民民主党を代表し、衆議院本会議で政府の財政演説に対する質疑に登壇しました。
国民民主党が公開した質疑全文では、中東情勢を受けたガソリン価格、電気・ガス料金、原材料や石油化学製品の供給不安などを取り上げています。
2026年9月時点の田中氏は、比例東海選出の衆議院議員として3期目を務めながら、静岡4区を地盤に活動しています。国会では家計負担やエネルギー、子ども政策を扱い、静岡では県連会長として党組織と地域活動の双方を担っています。

