足立康史は何をした?維新離党の理由・国民民主党入り・現在までを解説

足立康史

足立康史(あだち・やすし)氏は、経済産業省で約21年間働いた後、日本維新の会の衆議院議員を4期務め、2025年に国民民主党から参議院議員として国政へ復帰した政治家です。

2024年には日本維新の会から党員資格停止6カ月の処分を受け、いったん「政治から引退する」と表明しました。しかし翌2025年の参院選に国民民主党から出馬して当選。2026年9月現在は参議院比例代表選出議員で、国民民主党の幹事長代理も務めています。参議院の議員プロフィール、国民民主党の党役員一覧にも現在の立場が掲載されています。

長い官僚経験、維新での政策責任者経験、歯に衣着せぬ国会発言の一方で、維新との対立、問題発言をめぐる懲罰動議、深田萌絵氏との訴訟、創価学会との関係なども注目されてきました。ここでは「足立康史は結局何をした政治家なのか」から、現在の政策、家族、選挙歴まで一つの記事で整理します。

名前足立康史(あだち やすし)
生年月日1965年10月14日
年齢60歳(2026年9月29日時点)
出身大阪府
所属政党国民民主党
議員参議院議員
選挙比例代表(全国)
参議院当選回数1回
衆議院当選回数4回
現在の党役職国民民主党 幹事長代理
前職経済産業省職員
学歴大阪府立茨木高校、京都大学、京都大学大学院、コロンビア大学大学院
家族妻、長男
公式サイト足立康史公式サイト
公式X@adachiyasushi
目次

足立康史は何をした?政治家としての主な仕事

足立氏を「何をした人か」で見ると、単にテレビやSNSで発言の多い政治家だったわけではありません。衆議院議員として12年間活動し、維新の国会議員団で政務調査会長や憲法改正調査会長などを務め、議員立法にも関わってきました。

足立康史氏の主な政治活動
  • 経産省で約21年間勤務した後、2012年に衆議院議員へ初当選
  • 衆議院議員を4期12年務めた
  • 日本維新の会国会議員団の政務調査会長などを歴任
  • 超党派で「労働者協同組合法」の議員立法に参加
  • 物価高対策を目的とする「国民負担軽減法案」を共同提出
  • 憲法改正、大都市制度、原子力・エネルギー政策などを継続的に議論
  • 2025年に国民民主党から参院比例で当選し国政へ復帰

労働者協同組合法では超党派の議員立法に参加

具体的な立法実績として分かりやすいのが、2020年に成立した「労働者協同組合法」です。働く人自身が出資し、意見を反映しながら事業に従事する「労働者協同組合」の法的な枠組みを整えた法律で、足立氏は複数党の議員とともに提出者となりました。

衆議院の議案審議経過では、足立氏を含む15人が提出者として記載され、衆議院では全会一致、参議院でも可決され、2020年12月11日に法律第78号として公布されています。足立氏一人の成果ではなく、与野党が共同で成立させた議員立法に提出者として参加した実績です。

物価高を受け「国民負担軽減法案」を提出

2022年には足立氏ら3人が、物価高による家計や経済への影響を緩和するための「国民負担軽減法案」を提出しました。衆議院の議案情報では足立氏が筆頭提出者として記載されています。

この法案自体は成立していません。政策として掲げた内容と、実際に法律として成立した実績を区別して見る必要があります。

 

足立康史の現在は国民民主党の参議院議員

2026年9月現在、足立氏は国民民主党所属の参議院議員です。参議院では「国民民主党・新緑風会」に所属し、2025年の参院選で比例代表から初当選しました。

現在は大阪9区の衆議院議員ではありません。 参議院比例代表は全国を一つの単位とするため、現在の足立氏に大阪9区という地理的な選挙区はありません。

2026年現在の立場
  • 参議院:比例代表選出・1期目
  • 会派:国民民主党・新緑風会
  • 党役職:国民民主党 幹事長代理
  • 参議院:総務委員会、議院運営委員会、政治改革に関する特別委員会、憲法審査会
  • 任期:2031年7月28日まで

現在の公式サイトでは、足立氏自身が政治活動の方向性を次のように表現しています。

「透明な政治、公正な経済、安心な社会。」

出典:足立康史公式サイト

参院復帰後は「党員民主主義」を掲げ、党員・サポーターの意見を政策や政党運営へ反映するためのデジタル基盤「Govforce」の運営にも取り組んでいます。

Govforceについては、公式サイトの専用ページでも、オンラインで意見を集約し党活動へつなげる仕組みとして説明されています。

 

足立康史はなぜ維新を離れた?党員資格停止から引退表明まで

足立氏と日本維新の会の関係が決定的に変化したのは、2024年の衆院東京15区補欠選挙をめぐる党内対立でした。

足立氏は選挙期間中に行われた党機関紙の配布について、公職選挙法に抵触する恐れがあるとの趣旨をXで発信しました。これに対し党側は、正式な手続きを取らずSNS上で党本部や東京維新を批判したことなどを問題視。2024年6月1日、党員資格停止6カ月の処分を決定しました。毎日新聞の配信記事でも、藤田文武幹事長による処分理由と、足立氏が事実認定を争う意向を示したことが報じられています。

ここで重要なのは、2024年6月に直ちに「離党処分」になったわけではないことです。 処分は「党員資格停止6カ月」でした。足立氏自身も当時の説明で、処分そのものは受け入れつつ、機関紙配布をめぐる事実認定について不服を申し立てるとしています。

時期出来事
2024年4月東京15区補選をめぐり党機関紙の配布方法をSNSで問題提起
2024年6月1日日本維新の会から党員資格停止6カ月の処分
2024年10月維新が大阪9区に別の公認候補を擁立すると決定
2024年10月6日次期衆院選から撤退し「政治から引退する」と表明
2025年5月国民民主党の参院比例候補として公認
2025年7月参院比例で当選し国政へ復帰

2024年10月6日、維新が大阪9区に別の公認候補を立てる方針を決めると、足立氏は衆院選への不出馬と政治家引退を表明しました。

その年の大みそか、足立氏は維新での活動を終えた理由について、より内面的な説明もしています。

「維新という船の船頭の一人として、自分に出来ることが見えなくなってしまったからです。」

出典:足立康史「新しい光が見えてきた」

引退表明から約7カ月後、国民民主党で再挑戦

政治活動はそこで完全に終わりませんでした。国民民主党は2025年5月14日、参院選比例代表の公認予定候補として足立氏を発表。足立氏も党の参議院比例区総支部長に就いたことを発信しました。

したがって、足立氏の政党移籍は「維新を突然離党して、すぐ国民民主党へ移った」という単純な流れではありません。維新で党員資格停止処分を受ける→衆院選不出馬・引退を表明→その後に国民民主党から参院選へ再挑戦という経緯をたどっています。

橋下徹との関係は「維新創設期の仲間」から公開論争へ

足立氏と橋下徹氏の関係も、維新時代を理解するうえで外せません。足立氏は2012年、日本維新の会の結党期に加わり、その後も長く維新で活動しました。足立氏自身、2021年の文章で橋下氏を「党の創業者」と位置付けています。

ただ、両者は常に同じ考えだったわけではありません。2021年には文書通信交通滞在費や国政維新と大阪維新の関係をめぐってX上で応酬しました。「橋下氏の側近」というより、同じ維新の改革路線に関わりながら政策や党運営をめぐって公然と衝突することもあった関係です。

足立康史の政策|政治改革・手取り・大阪の統治機構が中心

国民民主党入り後の足立氏は、公式サイトで「政治改革」「行政改革」「政策改革」の3つを柱として掲げています。政策は本人の政策ページで具体的に公開されています。

分野主な主張
政治改革政治資金の透明化、調査研究広報滞在費の領収書公開、政策活動費の廃止など
税・社会保障基礎控除の拡大、ガソリン暫定税率廃止、税と社会保険制度の一体改革、社会保険料還付
国会改革自由討議の拡充、参議院先議法案、衆参の憲法審査会の連携など
エネルギーGX、次世代原発へのリプレースなど
家族制度選択的夫婦別姓ではなく旧姓使用・婚前氏続称の法定化を主張
安全保障憲法9条解釈の再検討、スパイ防止法制、情報・諜報体制の整備など
地方制度大阪都構想とは異なる「大阪特別市」など大都市制度改革

「手取りを増やす」ため社会保険料にも踏み込む

税制では国民民主党の「手取りを増やす」路線と重なる一方、足立氏は社会保険料の負担にも重点を置いています。2026年には、減税だけでなく社会保険料還付制度を組み合わせる考えを詳しく説明しました。

所得税だけを下げても、現役世代にとって社会保険料負担が重ければ可処分所得は十分に増えないという問題意識です。制度の詳細や財源を含め、これは現在進行形の政策提案であり、成立済みの制度ではありません。

大阪都構想から「大阪特別市」へ

大阪の統治機構については、維新時代に大阪都構想を支持していた足立氏が、現在は大阪市を残したまま権限を強化する「大阪特別市」を提案しています。

「大阪市を廃止するのではなく、大阪市を強化する」

出典:足立康史「大阪都構想ではなく大阪特別市が大阪・関西の未来をつくる!」

2020年の2度目の住民投票が否決された後、別の制度案を検討するようになったと本人は説明しています。2026年には三度目の大阪都構想の住民投票にも反対する立場を明確にしました。

大阪の地方制度については、国民民主党側での議論の様子もXで発信しています。

表現の自由や公益通報も重視

足立氏は「表現の自由」を漫画・アニメなどの創作分野だけに限らず、政治的言論、学問、メディア、公益通報などを含む広い権利として捉える立場を発信しています。

足立康史の選挙区と当選歴|大阪9区から参院比例へ

衆議院議員時代の地盤は大阪9区でした。2012年に小選挙区で初当選。2014年と2017年は大阪9区では敗れたものの比例近畿ブロックで復活当選し、2021年には大阪9区で小選挙区当選しています。

選挙選挙区・政党結果
2012年衆院選大阪9区・日本維新の会104,015票・小選挙区当選
2014年衆院選大阪9区・維新の党小選挙区2位、比例近畿で当選
2017年衆院選大阪9区・日本維新の会小選挙区2位、比例近畿で当選
2021年衆院選大阪9区・日本維新の会133,146票・小選挙区当選
2024年衆院選―不出馬
2025年参院選全国比例・国民民主党123,052.481票・当選

2025年参院選では国民民主党の比例候補として123,052.481票を獲得して当選しました。国民民主党は比例代表で7議席を獲得しています。得票数は選挙ドットコムの開票結果でも確認できます。

選挙期間中は全国各地を回って活動しており、本人のXにも街頭演説の日程が掲載されていました。

足立康史の経歴・学歴|京大から経産省へ

政治家になる前のキャリアは官僚です。本人の公式プロフィールによると、大阪府立茨木高校から京都大学へ進学し、京都大学大学院を修了。1990年に通商産業省へ入りました。

時期経歴
1965年大阪府に生まれる
1981年大阪府立茨木高校へ入学
1984年京都大学へ進学
1990年京都大学大学院修了、通商産業省へ入省
1996年以降米国コロンビア大学大学院へ留学
2009年欧州・ブリュッセルに駐在
2011年経産省を退職し政治の道へ
2012年衆議院議員に初当選

経産省には約21年間勤務。本人は東日本大震災と福島第一原発事故をきっかけに政治を志したと説明しています。

若い頃は水球選手、双子の兄と長距離走も

学生時代はスポーツにも打ち込んでいます。茨木高校では水球で国体・インターハイに出場し、京都大学でも水球部の主将を務めました。公式プロフィールでは、関西リーグ8連覇を経験したと紹介されています。

小学生の頃には一卵性双生児の兄と長距離走で活躍し、当時の名ランナーだった宗兄弟になぞらえて「茨木の宗兄弟」と呼ばれていたというエピソードもあります。中学時代には卓球のほか、マイコンを使ったゲーム制作にも熱中していました。

足立康史の妻・子供・双子の兄は?家族について

足立氏の公式プロフィールには、家族として「妻、長男」と掲載されています。妻や子供を政治活動の前面に出しているタイプではなく、公開されている個人情報は限られています。

家族について公表されていること
  • 妻がいる
  • 長男がいる
  • 妻とは京都大学時代の水泳大会で知り合った
  • 3人兄弟の末っ子で、一卵性双生児
  • 双子の兄は足立健史氏
  • 父親・母親の氏名や職業は現在の公式プロフィールでは公表されていない

妻はハーバード留学時代に玉木雄一郎氏と同級生

妻について注目されるのが、国民民主党の玉木雄一郎代表との意外なつながりです。足立氏は2019年に玉木氏のYouTubeへ出演した際、妻についてハーバード留学時代に玉木氏と同級生だったと話しています。

また、足立氏は過去のXで妻がIAEA(国際原子力機関)で働いていたことにも触れています。これらはデイリースポーツ・よろず~ニュースでも、過去の本人発言をもとに報じられています。

「妻がハーバード大学を卒業した」とまで断定できる公表資料ではなく、本人が語っているのは「ハーバードに留学していた時」の同級生という関係です。

双子の兄・足立健史氏はNPO法人N3の代表

足立康史氏は一卵性双生児で、兄は足立健史(あだち・たけし)氏です。

内閣府のNPO法人ポータルサイトでは、「NPO法人N3」の代表者として足立健史氏が登録されています。同法人は大阪市を拠点に、障害福祉サービス、情報化社会、地域経済、音楽活動支援などを事業目的としています。

国籍について

足立氏は大阪生まれで、現在は参議院議員です。参議院議員の被選挙権は「満30歳以上の日本国籍を有する者」に認められており、参議院の選挙制度資料にも明記されています。足立氏について外国籍であるとする公的な根拠はありません。

足立康史と創価学会の関係は?本人も大学時代の活動を認める

足立氏と創価学会との関係については、2025年6月に週刊文春が報じました。記事では、母親が創価学会員だったとの関係者証言や、足立氏が京都大学時代に学生組織で活動していたと報じています。

取材に対して足立氏本人は、大学時代について次のように回答しました。

「京都大学学生部の中心者だったことは事実です。」

出典:文春オンライン

同時に足立氏は、創価学会員から選挙ボランティアを含む支援を受けたことは一度もないとも回答しています。

大学時代に創価学会の学生組織で活動していたことと、2026年現在の宗教上の所属を同一視することはできません。 現在の所属状況について、参議院や公式プロフィールに宗教に関する記載はありません。

足立康史の問題発言と懲罰動議|なぜ発言がたびたび問題になった?

足立氏は国会で強い言葉を使うことが多く、衆議院議員時代には複数回、懲罰動議の対象になりました。

2016年4月には衆議院総務委員会で民進党を批判する際に「ふざけるなよ」などと発言。民進党が懲罰動議を提出し、おおさか維新の会の馬場伸幸幹事長が謝罪しました。テレビ朝日も当時の経緯を報じています。

2017年11月には衆議院文部科学委員会で他党の政治家を「犯罪者」と表現したことが問題となり、本人が撤回・謝罪しました。

「文科委員会での表現について、本当に申し訳ありませんでした。」

出典:テレビ朝日

2018年のラジオインタビューでは、懲罰動議について本人自身が回数に言及しています。

「私は5年で6回ですからね」

出典:ニッポン放送 NEWS ONLINE

政策論争で相手を厳しく追及するスタイルが足立氏の知名度を高めた面がある一方、表現の強さそのものが議会内で問題となる場面も繰り返されました。

深田萌絵氏との裁判は一審敗訴、その後に東京高裁で逆転勝訴

足立氏について「敗訴」とされる話の一つが、IT評論家の深田萌絵氏(本名・浅田麻衣子氏)との名誉毀損訴訟です。

争点となったのは、足立氏が2021年の国会質疑や、その映像を利用したYouTube動画などで行った発言でした。東京地裁は2024年4月、名誉毀損を認め、足立氏に33万円の支払いを命じました。

しかし足立氏側が控訴し、2025年8月4日の東京高裁判決では一審判決が取り消され、女性側の請求が棄却されました。時事通信によると、高裁は問題となった表現について、前後の文脈を踏まえ「批判の域を逸脱して女性の人格を攻撃するものとは言えない」と判断しました。

深田萌絵氏との訴訟結果
  • 2024年4月・東京地裁:足立氏に33万円の支払いを命じる
  • 2025年8月・東京高裁:一審判決を取り消し、原告側の請求を棄却
  • 2025年12月:足立氏は高裁判決が確定したと公表

「足立康史氏が裁判で敗訴した」という一審結果だけでは、その後の経過を反映していません。 現在確認できる到達点は、東京高裁での逆転勝訴と、その判決が確定したとの本人公表です。高裁判決については時事通信の2025年8月4日付記事で報じられています。

足立康史はニコニコ・YouTube・Xでも発信

足立氏は国会活動だけでなく、ネットでの情報発信量が多い政治家です。公式Xは@adachiyasushiで、政策、国会活動、大阪政治、党運営などを頻繁に発信しています。

YouTubeでは「あだチャン 足立康史チャンネル」を運営。さらにニコニコチャンネル+では「足立康史 政策・政局徹底解説CH」を展開し、政策や政局を解説する配信を続けています。

2026年9月時点の公式スケジュールにも、政策・政局解説の配信、オンライン党員集会、各地での「83カフェ」などが掲載されています。

経産省21年、衆議院4期を経て、一度は引退を表明しながら参議院で国政へ戻った足立氏は、現在も国会改革、税・社会保障、大阪の大都市制度、党員参加型の政党運営を主なテーマとして活動しています。維新時代と立場が変わった政策もあるため、現在の主張を見る際は、過去の維新所属時代の発言と区別して確認することが重要です。

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