土橋章宏(どばし・あきひろ)氏は、映画『超高速!参勤交代』の脚本家・小説家として知られ、2026年にチームみらいから衆議院議員へ転身した人物です。
大学卒業後は日立製作所で研究開発に携わり、その後Web制作会社を起業。脚本家・小説家として日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞するまでになった一方、現在は比例東京ブロック選出の国会議員として活動しています。
エンジニア、起業家、脚本家・小説家、そして国会議員という異色の経歴を持つ点が、土橋氏を理解するうえで大きな特徴です。
- チームみらい所属の衆議院議員
- 2026年衆院選で東京2区から立候補し、比例東京ブロックで初当選
- 大阪府出身、豊中高校・関西大学工学部卒業
- 日立製作所で研究開発に従事した元エンジニア
- Web制作会社の起業経験もある
- 『超高速!参勤交代』などを手がけた脚本家・小説家
- 日本アカデミー賞最優秀脚本賞の受賞歴を持つ
- AI、コンテンツ産業、行政DX、産業政策などを政策テーマとして扱う
土橋章宏のプロフィール|現在はチームみらいの衆議院議員
| 名前 | 土橋章宏 |
|---|---|
| 読み方 | どばし あきひろ |
| 生年 | 1969年 |
| 出身地 | 大阪府 |
| 所属政党 | チームみらい |
| 議員種別 | 衆議院議員 |
| 選出 | 比例東京ブロック(東京2区重複立候補) |
| 当選回数 | 1回 |
| 初当選 | 2026年 |
| 高校 | 大阪府立豊中高等学校 |
| 大学 | 関西大学工学部 |
| 主な前職 | 日立製作所、Web制作会社経営、脚本家・小説家 |
| 主な作品 | 『超高速!参勤交代』『身代わり忠臣蔵』など |
| 公式情報 | チームみらい公式プロフィール |
| 公式X | @a_dobashi |
衆議院の議員一覧では、土橋氏はチームみらい所属・比例東京選出・当選1回として掲載されています。国家基本政策委員会の委員にも名を連ねています。
公式情報は、衆議院の議員一覧や国家基本政策委員会名簿でも確認できます。
土橋章宏の経歴|日立の研究職から脚本家・小説家、そして政治家へ
土橋氏の経歴は、最初から政治の世界を歩いてきたものではありません。
大学では工学を学び、卒業後は大手電機メーカーで研究開発に従事しています。その後、IT・Webの世界を経て、30代以降に脚本や小説へ活動の軸を移しました。
| 時期 | 主な経歴 |
|---|---|
| 1969年 | 大阪府に生まれる |
| 高校時代 | 大阪府立豊中高等学校へ進学 |
| 大学時代 | 関西大学工学部で学ぶ |
| 大学卒業後 | 日立製作所に入社し、研究開発に従事 |
| 2000年ごろ | 日立製作所を退職し、Web制作会社を起業 |
| その後 | 脚本・シナリオを学び、創作活動を本格化 |
| 2011年 | 『超高速!参勤交代』のシナリオで第37回城戸賞 |
| 2013年 | 小説『超高速!参勤交代』刊行 |
| 2014年 | 映画『超高速!参勤交代』公開 |
| 2015年 | 同作で第38回日本アカデミー賞最優秀脚本賞 |
| 2026年 | チームみらいから衆院選に出馬し初当選 |
日立製作所では研究開発に従事
土橋氏は関西大学工学部を卒業した後、日立製作所へ入社して研究開発に携わりました。
チームみらい公式プロフィールでも、「日立製作所で研究開発に従事したのち、Web制作会社を起業」と紹介されています。
作家として知られるようになった後も、理工系の教育やIT企業での経験は、AI、デジタル産業、電力需要、研究開発といった現在の政策テーマにつながっています。
会社員を辞めてWeb制作会社を起業
会社員として働き続けるのではなく、日立製作所を退職した後はWeb制作会社を立ち上げています。
現在ではWeb制作そのものより脚本家・小説家としての知名度が高いものの、エンジニアとWebビジネスの双方を経験してからエンターテインメント業界へ入った経歴を持っています。
脚本を学び『超高速!参勤交代』で転機
創作活動の大きな転機となったのが、シナリオ『超高速!参勤交代』です。
講談社の著者紹介によると、土橋氏は2009年に短編小説で文学賞を受賞し、2011年には『超高速!参勤交代』で第37回城戸賞を受賞しました。
「どうせならこの脚本を小説にもしたいと思い、関係者に相談したところ、小説家としてデビューが決まりました。」
出典:小説丸「物語のつくりかた」土橋章宏インタビュー
脚本を原作として小説化し、さらに自ら映画脚本も手がけるというスタイルが、その後の代表作につながりました。
土橋章宏の代表作品は?『超高速!参勤交代』で日本アカデミー賞
土橋氏を政治家になる以前から知っている人にとって、最も有名な仕事の一つが『超高速!参勤交代』です。
講談社によると、同作は2013年に小説として刊行され、2014年に佐々木蔵之介さん主演で映画化されました。土橋氏は原作だけでなく脚本も担当し、第38回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞しています。
- 『超高速!参勤交代』
- 『超高速!参勤交代 リターンズ』
- 『幕末まらそん侍』
- 『引っ越し大名三千里』
- 『いも殿さま』
- 『最後の甲賀忍者』
- 『身代わり忠臣蔵』
- 『天保釣り合戦顛末記』
『超高速!参勤交代』は、幕府から突然「短期間で参勤交代せよ」と命じられた小藩が、知恵を絞って難題に挑む時代劇です。講談社の作品紹介にも著者として土橋氏の名前が掲載されています。
2011年の城戸賞受賞時について、後の対談では次のように振り返っています。
「受賞の年に東日本大震災があって、その現場を見に行ったときに、閉所恐怖症の殿様というアイディアを思いつきました。」
出典:講談社文庫『超高速!参勤交代 リターンズ』特設サイト
2026年にも新作小説を刊行
国会議員になったことで作家活動を完全に終えたわけではありません。2026年6月には小学館から『天保釣り合戦顛末記』が刊行されています。
庄内藩を舞台に「釣り」を題材にした時代エンターテインメントで、小学館の作品紹介では『超高速!参勤交代』『幕末まらそん侍』『引っ越し大名三千里』などの映像化作品を持つ作家として紹介されています。
さらに『超高速!参勤交代』シリーズは、2027年公開予定の映画『超高速!参勤交代 フルスロットル』で新作が制作され、土橋氏が脚本を担当します。
映画公式サイトでは、佐々木蔵之介さん主演、本木克英監督、土橋章宏氏脚本と発表されています。
なぜ政治家になった?チームみらいから2026年衆院選へ
脚本家・小説家として長く活動してきた土橋氏は、2026年の衆議院議員総選挙でチームみらいの公認候補となりました。
立候補時に前面へ出したテーマは、作家として長年関わってきたエンターテインメント産業とAIです。
「AIは脅威ではなく、日本がもう一度成長するための相棒です。」
出典:チームみらい・2026年衆院選候補者ページ
候補者ページでは、国産AIを活用したコンテンツの海外展開や、行政手続きのデジタル化・簡素化も掲げました。
創作者としてコンテンツ産業の現場を経験してきたことと、日立・Web制作で得た技術系の経験を政策へ接続する形での立候補でした。
選挙期間中は東京2区の中央区・台東区を回り、当選後も地域で活動報告を続けています。
2026年衆院選の結果|東京2区では3位、比例東京で初当選
土橋氏は2026年2月8日投開票の第51回衆議院議員総選挙で、東京2区と比例東京ブロックの重複候補として出馬しました。
東京2区は中央区と台東区で構成される選挙区です。小選挙区では25,018票を獲得しました。
| 候補者 | 政党 | 得票数 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 辻清人 | 自由民主党 | 84,690票 | 小選挙区当選 |
| 鳩山紀一郎 | 国民民主党 | 36,021票 | ― |
| 土橋章宏 | チームみらい | 25,018票 | 比例当選 |
| 今村充 | 日本維新の会 | 16,609票 | ― |
| 細野真理 | 日本共産党 | 15,358票 | ― |
| 海江田悠輔 | 参政党 | 13,844票 | ― |
| 天野こころ | 再生の道 | 4,162票 | ― |
小選挙区では当選していませんが、比例東京ブロックで当選し、初めて国会議員になりました。
現在の衆議院公式名簿でも選挙区は「(比)東京」、当選回数は「1」とされています。
土橋章宏の政策|AIとコンテンツ産業を成長分野に
土橋氏の政策で特に目立つのが、AIと日本のエンターテインメント産業を組み合わせ、海外から収益を得る産業へ育てる構想です。
チームみらいの公式プロフィールでは、「エンタメコンテンツとAIで日本をもう一度稼げる国へ」を掲げ、国産プラットフォーム、AI翻訳、海外展開、クリエイターへの利益還元などを挙げています。
- AI・デジタル産業への成長投資
- 日本の漫画・アニメ・映画などの海外展開
- クリエイターへ収益が還元される仕組み
- 行政手続きのデジタル化
- プッシュ型行政サービス
- ロボティクス・自動運転などの重点技術
- AI時代を見据えた電力供給
- 研究者・技術者の待遇改善
漫画・アニメなどを海外へ売るコンテンツ産業政策
作家としての経験が直接表れているのがコンテンツ政策です。
2026年4月15日の衆議院外務委員会では、ODA・JICAのあり方に加えて、日本のコンテンツを海外へ展開する際に在外公館をどう活用するかなどを質問しました。
「より市場開拓にシフトしていく必要があるのではないかと考えます。」
出典:チームみらい国会記録・衆議院外務委員会
衆議院の外務委員会資料にも、日本コンテンツの海外展開、在外公館による需要把握、漫画などの知的財産活用について質問したことが記録されています。
国会議員となった後には漫画議員連盟にも参加し、漫画家らから海外販売や海賊版、二次創作などの課題を聞く活動も行っています。
行政DXは「書かない窓口」から「行かない窓口」へ
もう一つの柱が行政サービスのデジタル化です。
2026年6月11日の衆議院総務委員会では、高齢者や障害のある人、乳幼児を抱える家庭などにとって、役所へ出向くこと自体が負担になるとして、必要な支援を行政側から届けるプッシュ型行政サービスを取り上げました。
「『書かない窓口』のその先にある、行かない窓口」
出典:衆議院・第221回国会総務委員会会議録
行政DXを単に紙の申請書を電子化する話ではなく、そもそも申請のために役所へ行かなくてもよい仕組みまで進めようという議論です。
AIの普及に必要な電力・データセンターにも注目
AI政策ではソフトウェアだけでなく、その基盤となる電力・データセンターにも踏み込んでいます。
2026年6月17日の衆議院経済産業委員会では、AIデータセンターの増加による電力需要を取り上げ、電源構成や原子力発電、送電網、データセンター立地について政府に質問しました。
「AI時代の急激な電力需要増に対しての準備についてお伺いします。」
出典:チームみらい国会記録・衆議院経済産業委員会
この質疑では、AI産業を国内で育てるには計算資源だけでなく、大量かつ安定した電力を国内で確保できるかという産業基盤の問題を扱っています。
国会では何をしている?外務・総務・経産分野で質疑
初当選後は国家基本政策委員会の委員となり、必要に応じて他の委員会でも委員の差し替えなどを通じて質問に立っています。
| 時期 | 主な国会活動 |
|---|---|
| 2026年4月15日 | 外務委員会でODA、海外市場開拓、日本コンテンツの海外展開などを質問 |
| 2026年5月13日 | 外務委員会でエネルギー外交などを質問 |
| 2026年5月29日 | 経済産業委員会で重点産業技術などを質問 |
| 2026年6月11日 | 総務委員会でプッシュ型行政サービスなどを質問 |
| 2026年6月17日 | 経済産業委員会でAI時代の電力需要やエネルギー政策などを質問 |
特に経済産業分野では、ロボティクス、AI、研究開発、エネルギーといったテーマが多く、工学部卒・企業研究職という経歴と、創作者としての経験の両方が政策課題に表れています。
土橋章宏の家族|2人の子育てと介護も公表
土橋氏は家族について詳細なプロフィールを広く公開しているわけではありませんが、チームみらいの公式プロフィールには「二人の子育てと介護に奮闘中」と記載されています。
そのため、少なくとも子供が2人いることは本人側の公式情報から分かります。
配偶者や子供の氏名、年齢、職業などについては、政治活動や政策と直接関係しない私生活でもあり、公式プロフィールで広く公開されている情報は限られています。
人物像と趣味|釣り・バイク・アニメ・麻雀
政治家としてのプロフィールだけを見ると技術・産業政策の印象が強い土橋氏ですが、本人の趣味はかなり幅があります。
2026年衆院選のチームみらい候補者ページでは、趣味・好きなこととして「釣り、バイク、アニメ、麻雀」を挙げています。
とりわけ釣りは作品にも反映されており、2026年刊行の『天保釣り合戦顛末記』は、庄内藩の武士たちが「釣り」を通じて藩の危機に立ち向かう物語です。
理系研究職→起業→脚本家・小説家→国会議員というキャリアを歩みながら、現在も創作のバックグラウンドを政策へ持ち込んでいます。コンテンツ産業を単なる文化政策ではなく、AIと組み合わせた外貨獲得産業として扱っている点もその延長線上にあります。
土橋章宏の現在|作家と衆議院議員の両方で活動
2026年9月時点で、土橋章宏氏はチームみらい所属の現職衆議院議員です。衆議院公式サイトでも比例東京選出・当選1回として掲載されています。
政治家になる以前の代表作『超高速!参勤交代』も展開が続いており、2027年には新作映画『超高速!参勤交代 フルスロットル』の公開が予定されています。
国会ではAI、コンテンツ、行政DX、ロボティクス、研究開発、電力といった分野を扱い、作家時代から蓄積してきたエンターテインメント産業の経験と、日立製作所やWeb事業で得た技術系の経験を政治活動へ持ち込んでいます。
『超高速!参勤交代』の作家として知られた土橋氏が、AIとコンテンツを成長産業にすることを掲げて国会へ入った――という流れをたどると、政治家になるまでの経歴と現在の政策テーマが一本につながります。

