伊佐進一(いさ・しんいち)氏は、文部科学省の官僚から政界へ転じ、財務大臣政務官や厚生労働副大臣を務めてきた政治家です。
2024年の衆院選では大阪6区で落選しましたが、2026年2月の衆院選で比例近畿から当選し、約1年4カ月ぶりに国政へ復帰しました。現在は衆議院議員5期目です。
政治活動だけでなく、平日の朝を中心にニュースを解説するYouTube「いさ進一チャンネル」でも知られています。この記事では、現在の所属、落選と復帰、妻・家族、幼少期の難病、学歴や前職、政策・実績、YouTubeでの発信までまとめます。
- 1974年12月10日生まれ、51歳
- 東京大学工学部航空宇宙工学科卒業
- 科学技術庁・文部科学省出身の元国家公務員
- 在中国日本大使館一等書記官を経験
- 2012年に大阪6区から衆院初当選
- 財務大臣政務官、厚生労働副大臣・内閣府副大臣を歴任
- 2024年衆院選で落選、2026年に比例近畿で国政復帰
- 妻と長女、次女の4人家族
- 4歳でペルテス病を患い、長期入院とリハビリを経験
- YouTubeで政治ニュースのライブ解説を続けている
伊佐進一の現在は?2026年に衆議院議員へ復帰
伊佐進一氏は、2026年2月8日の第51回衆議院議員総選挙で比例近畿ブロックから当選しました。衆議院の議員情報では当選5回と記載されています。
2026年の選挙では中道改革連合の比例近畿名簿に登載され、赤羽一嘉氏、中野洋昌氏、山本香苗氏に続く順位で立候補。伊佐氏を含む5人が近畿ブロックで当選しました。
| 項目 | 現在の情報 |
|---|---|
| 議員 | 衆議院議員 |
| 当選回数 | 5回 |
| 選出 | 比例代表・近畿ブロック |
| 2026年当選時 | 中道改革連合 |
| 主な党役職 | 広報委員長、財政・金融部会長、税制調査会事務局長など |
| 主な国会所属 | 財務金融委員会、予算委員会 |
衆議院の議員プロフィールでは、2026年4月時点で「比例代表(近畿)選出、中道改革連合・無所属」と記載されています。
ただし、所属をめぐる状況は2026年9月時点で再び大きく動いています。
中道改革連合は9月9日、公明党出身の衆院議員が中道を離れ、公明党へ再結集する方針を決定しました。伊佐氏自身も9月9日のインタビューで、旧公明系議員について「公明党に戻る」と説明しています。
そのため、2026年9月14日現在は、公式プロフィール上の中道改革連合所属という情報と、公明党へ再結集することが決まっている移行過程の両方を押さえておく必要があります。
「旧公明の人たちは公明党に戻る。」
出典:選挙ドットコム・伊佐進一氏インタビュー
伊佐進一はなぜ落選した?2024年大阪6区の選挙結果
伊佐進一氏は2012年の初当選以降、大阪6区で4回連続当選していましたが、2024年10月27日の第50回衆院選で初めて落選しました。
大阪6区は大阪市旭区・鶴見区、守口市、門真市で構成される選挙区です。2024年は日本維新の会新人の西田薫氏が77,905票、伊佐氏は69,058票でした。
| 候補者 | 政党 | 得票数 |
|---|---|---|
| 西田薫 | 日本維新の会 | 77,905票 |
| 伊佐進一 | 公明党 | 69,058票 |
| 福留陽子 | 立憲民主党 | 19,877票 |
| 渡司考一 | 日本共産党 | 16,205票 |
| 月足舞子 | 参政党 | 15,016票 |
両者の差は8,847票でした。伊佐氏は公明党の小選挙区候補だったため比例代表との重複立候補をしておらず、この時点で議席を失っています。
落選後も政治活動や情報発信をやめず、YouTubeなどを通じてニュース解説や政策発信を継続。2026年の衆院選では大阪6区ではなく、比例近畿ブロック単独で立候補して国政へ戻りました。
2026年の選挙終盤には、若者向け政策について本人のXでも発信しています。
伊佐進一は公明党?中道改革連合との関係
伊佐進一氏は長年、公明党所属の衆議院議員として活動してきました。ところが2026年1月、政治状況が大きく変わります。
公明党出身の衆院議員らは、新党「中道改革連合」に参加。伊佐氏も同党から2月の衆院選に出馬し、国政へ復帰しました。
中道改革連合では広報委員長のほか、財政・金融部会長、税制調査会事務局長、沖縄協議会副座長などを担当しています。
- ~2026年1月:公明党
- 2026年1月~:中道改革連合へ参加
- 2026年2月:中道改革連合から衆院選に出馬し当選
- 2026年9月:公明党出身議員が公明党へ再結集する方針を決定
9月9日に決まった新たな枠組みでは、公明党出身者は公明党へ戻り、旧立憲民主党系議員が立ち上げる新党と衆議院で統一会派「中道」を構成する方向です。
「公明党なのか、中道なのか」という点は、2026年9月がちょうど移行期に当たります。古いプロフィールだけを見ると現在の動きを把握しにくいため注意が必要です。
伊佐進一のYouTubeが人気|モーニングライブとは?
伊佐進一氏を政治家としてだけでなく、YouTubeで知った人も少なくありません。
公式の「衆議院議員いさ進一 チャンネル」では、政治・経済・外交などのニュース解説や政治家・専門家との対談を配信しています。
なかでも定番になっているのが「モーニングライブ」です。平日の朝を中心に、その日の新聞や政治ニュースを取り上げて10~15分ほどで解説する形式で、落選期間中にも配信を続けました。
- 朝の政治ニュースを扱う「モーニングライブ」
- 国会や政党の動きを本人の立場から解説
- 政治家・専門家・ジャーナリストとの対談
- 外交・安全保障や中国情勢の解説
- 視聴者から批判が出たテーマへの回答・検証
2026年9月には、中道改革連合をめぐる3党合流協議や公明党への再結集についても、自身のチャンネルで連日説明しています。政治家本人がその日のニュースを継続的にライブ解説するスタイルは、伊佐氏の現在の活動を特徴づけるものになっています。
2025年には堀江貴文氏の政治討論番組「ホリエモンのそれってどうなの!?」にも出演。YouTubeを中心に、従来の街頭演説や国会活動とは異なる層への発信を広げています。
伊佐進一の妻・子供は?家族構成は妻と娘2人
伊佐進一氏は結婚しており、公式プロフィールには「妻、長女、次女」と記載されています。
| 妻 | あり |
|---|---|
| 子供 | 長女・次女 |
| 家族構成 | 本人・妻・娘2人 |
妻の氏名や職業、娘2人の氏名などは、本人の現在の公式プロフィールには掲載されていません。政治活動とは距離のある家族について、公開範囲を限定している形です。
伊佐氏自身は料理を趣味・特技の一つに挙げており、マラソン、ピアノ、将棋なども趣味としています。
伊佐進一が4歳で患った難病は「ペルテス病」
伊佐進一氏は、4歳のときに「ペルテス病」を患っています。
ペルテス病は、成長期の子供の大腿骨頭への血流が悪くなり、骨に障害が起こる病気です。伊佐氏は当時、病名がなかなか分からず、長期入院とリハビリを経験しました。
「4歳でペルテス病という股関節の病気になり、長期入院しました。」
出典:伊佐進一公式サイト・澤芳樹氏との対談
本人のヒューマンヒストリーでは、病気の治療を支えてくれた周囲の人々や、身体的なハンディを抱えていた祖父、看護師だった母の存在が紹介されています。
幼少期に医療や福祉を身近に経験した人物であり、後に厚生労働副大臣を務め、医療・社会保障政策へ関わることになります。
伊佐進一の学歴|洛南高校から東京大学工学部へ
伊佐進一氏の学歴は、理系の政治家としても特徴的です。
| 年 | 学歴 |
|---|---|
| 1987年 | 守口市立佐太小学校卒業 |
| 1990年 | 洛南中学校卒業 |
| 1993年 | 洛南高校卒業 |
| 1997年 | 東京大学工学部航空宇宙工学科卒業 |
| 2003年 | 米ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院(SAIS)修士課程修了 |
大学では航空宇宙工学を学びました。東大卒業後に科学技術庁へ入り、米国留学では外交政策や中国経済を研究しています。
理工系の専門性に加えて、外交・中国情勢を実務と大学院の双方で学んでいる点が伊佐氏の経歴の特徴です。
政治家になる前は文部科学省の官僚|中国大使館にも勤務
1997年、東京大学卒業と同じ年に科学技術庁へ入庁しました。科学技術庁はその後の中央省庁再編で文部科学省へ統合されています。
文部科学省では宇宙開発利用課の課長補佐などを経験し、2007年には在中国日本大使館の一等書記官として北京へ赴任しました。
2010年には文部科学副大臣秘書官となり、2011年に文部科学省を退職しています。
- 科学技術庁・文部科学省
- 宇宙開発利用課課長補佐
- 米ジョンズ・ホプキンス大学大学院へ政府派遣留学
- 在中国日本大使館一等書記官
- 文部科学副大臣秘書官
中国語と英語を使い、中国勤務の経験もあることから、国会議員になってからも中国外交や安全保障について発言する機会が多くなっています。
伊佐進一の政治家としての経歴
伊佐進一氏は2012年の第46回衆院選で、大阪6区から公明党公認候補として初当選しました。
| 年 | 主な出来事 |
|---|---|
| 2012年 | 衆院選・大阪6区で初当選 |
| 2014年 | 2期目当選 |
| 2017年 | 3期目当選 |
| 2018年 | 財務大臣政務官 |
| 2021年 | 4期目当選 |
| 2022年 | 厚生労働副大臣・内閣府副大臣 |
| 2024年 | 大阪6区で落選 |
| 2026年 | 比例近畿で当選、5期目 |
厚生労働副大臣時代には、医療、年金、子育て、雇用など国民生活に直結する分野を担当しました。
伊佐進一は何をした?主な実績
伊佐進一氏の実績として本人が特に前面に出しているのが、子育て支援、医療・社会保障、教育負担の軽減です。
児童手当の拡充など子育て政策
2022年8月に厚生労働副大臣となり、子ども・子育て政策を担当しました。本人の実績紹介では、児童手当や育児休業給付などの制度設計に関わったとしています。
- 児童手当の所得制限撤廃
- 支給対象を高校生年代まで拡大
- 第3子以降の児童手当を月3万円へ拡充
- 育児休業給付の拡充
これらは政府全体で制度化された政策であり、伊佐氏は厚生労働副大臣として制度づくりに関与しました。
不妊治療の保険適用
公明党時代から不妊治療への支援拡大にも取り組みました。2022年度から体外受精などの不妊治療が保険適用となり、治療費負担を大きく軽減する制度変更が行われています。
給付型奨学金の拡充
教育分野では、返済不要の給付型奨学金の創設・拡充を進めてきました。現在は、すでに奨学金を返済している若い世代への負担軽減も政策として掲げています。
認知症政策
認知症基本法をめぐる議論や、新たな認知症治療薬の実用化・保険適用にも関わってきました。医療政策は、元厚生労働副大臣という経歴とも重なる重点分野です。
伊佐進一の政策は?子育て・社会保障から外交まで
現在の政策では、生活費や教育費の負担を軽くする施策を中心に、社会保障制度そのものを現代の生活スタイルに合わせて変える考えを示しています。
- 子育て・教育:教育無償化、奨学金返済支援
- 社会保障:中間所得層を含む生活支援
- 多様性:多様な家族・働き方に対応する制度改革
- 経済:生活者を重視した物価高対策・税制改革
- 外交安全保障:国際協調と対話、非核三原則
子育て政策については、本人公式サイトで次のように説明しています。
「子どもが大人になるまでは、基本的には社会全体で支えていく」
出典:伊佐進一公式サイト・VISION
2026年衆院選では、家賃補助、奨学金減税、NISA減税、選択的夫婦別姓・同性婚、非核三原則の堅持などを若者向け政策として訴えました。
「何をやろうとしてるかを、ぜひ見てほしい。」
出典:伊佐進一公式X
中国との関係は?元・在中国大使館一等書記官
伊佐進一氏は「中国」との関係でも話題になる政治家です。
背景にあるのは、在中国日本大使館で一等書記官を務めた経歴と、ジョンズ・ホプキンス大学大学院で中国経済を研究した経験です。著書には『「科学技術大国」中国の真実』があります。
中国との対話を重視する発言をする一方、安全保障や中国国内の問題についても発信しており、単純に「親中」という一語だけで政策的立場を説明するのは難しい人物です。
2026年8月にも中国を訪問し、日中関係、レアアース、邦人拘束などについて中国側と意見交換したと説明しています。
伊佐進一をめぐる批判・炎上は?
YouTubeやXで積極的に発信する一方、発言内容や政治資金をめぐって批判が起きることもあります。
政治資金の飲食・食材費をめぐる指摘
2026年には、伊佐氏の政治団体の収支報告書に記載された飲食店、スーパー、コンビニなどへの支出について、SNS上などで「私的な支出ではないか」とする指摘が広がりました。
伊佐氏は、いずれも政治活動上の会合や秘書との打ち合わせなどに使用したもので、私的利用はないと説明しています。自宅で来客へ料理を提供するため食材を購入したケースもあったとしています。
政治資金では「適法かどうか」と「支出内容について有権者がどう評価するか」は別の論点でもあり、収支報告書の内容と本人の説明の双方が議論の対象になりました。
GDPをめぐる発言を訂正
2026年6月には、GDPの算定方法変更をめぐる自身の説明に事実誤認があったとして、伊佐氏がXで訂正・謝罪しています。
情報発信量が多い政治家だけに、本人の解説に対して視聴者や他の発信者から即座に反論や検証が入る場面も増えています。
伊佐進一の人物像|宇宙・料理・ピアノまで幅広い
伊佐進一氏は東京大学で航空宇宙工学を学び、文部科学省でも宇宙開発分野を担当した「宇宙畑」出身の政治家です。
2026年にもJAXAの研究者らと有人宇宙開発について対談しており、政治家になった後も科学技術政策との関わりを続けています。
公式プロフィールでは趣味・特技として将棋、ピアノ、料理、マラソンを挙げています。中国語・英語も使用し、理工系、外交、社会保障という複数分野をまたぐ経歴を持っています。
2024年の落選後も活動を止めずYouTubeでほぼ毎日のように政治ニュースを解説し、2026年に国政へ復帰したことも、現在の伊佐氏を語るうえで欠かせません。
2026年秋は再び所属が変わる節目
伊佐進一氏は2026年2月、中道改革連合から比例近畿で当選し、衆議院へ復帰しました。
その中道改革連合は9月、政党としての形を改め、公明党出身議員は公明党へ再結集する方針を決定しています。次期国会では、新党と公明党が統一会派「中道」を組む方向です。
2024年の落選、YouTubeを中心とした活動、2026年の国政復帰、そして公明党への再結集。短期間に政治的な立場が大きく変化しており、2026年秋は伊佐氏にとってもう一つの節目となっています。

