嘉田由紀子の現在は?維新入りの経緯、若い頃・「もったいない」県政・新幹線・息子まで

嘉田由紀子

嘉田由紀子(かだ・ゆきこ)氏は、琵琶湖を研究してきた環境社会学者から滋賀県知事へ転身し、現在は日本維新の会に所属する参議院議員です。

知事時代の「もったいない」、東海道新幹線の南びわ湖駅計画、ダムだけに頼らない流域治水などで知られる一方、国政では教育無償化、共同親権、防災、北陸新幹線のルート見直しなどを訴えています。政党遍歴や山本太郎氏、小沢一郎氏との関係、二人の息子と孫についても含め、現在までの歩みを整理します。

嘉田由紀子氏を簡単に見ると
  • 滋賀県知事を2期8年務めた元地方自治体首長
  • 政治家になる前は琵琶湖研究、琵琶湖博物館、大学教育に携わった研究者
  • 2006年の知事選では「三つのもったいない」を掲げて初当選
  • 2019年に参議院滋賀選挙区で国政初当選
  • 2024年に日本維新の会へ合流し、2025年は全国比例で2期目当選
  • 国政では教育、家族法、防災・流域治水、環境政策を継続的に扱う
名前嘉田由紀子(かだ ゆきこ)
生年月日1950年5月18日
年齢76歳(2026年10月時点)
出身地埼玉県本庄市
所属政党日本維新の会
議員種別参議院議員
選出比例代表(2019年初当選時は滋賀県選挙区)
参議院当選回数2回
現在の委員会法務委員会、決算委員会(理事)、災害対策及び東日本大震災復興特別委員会
主な経歴滋賀県職員、琵琶湖博物館総括学芸員、京都精華大学教授、滋賀県知事、びわこ成蹊スポーツ大学学長
公式サイト嘉田由紀子公式サイト
公式X@kadayukiko

現在の所属や委員会は、参議院の議員プロフィールで公表されています。

目次

嘉田由紀子の現在|維新の参議院議員として2期目

2026年10月現在、嘉田氏は日本維新の会所属の参議院議員です。2019年に無所属で滋賀県選挙区から初当選し、2025年7月の参院選では滋賀選挙区ではなく全国比例に転じて2期目の当選を果たしました。

2025年参院選の個人得票は101,566.655票。現在の任期は2031年7月28日までです。法務分野に加え、決算、防災・復興関係の委員会にも所属しています。

2025年参院選の最終盤には、全国比例で自身の名前を書く投票方法について公式Xでも発信していました。

なぜ維新に入った?国民民主党から教育無償化を実現する会を経た流れ

嘉田氏の党籍は短期間に何度か変化しているため、現在までの流れを分けて見ると分かりやすくなります。

時期所属・動き
2019年無所属で参議院滋賀選挙区に当選
2023年国民民主党に入党
2023年11月国民民主党を離れ「教育無償化を実現する会」を結成、副代表に就任
2024年1月日本維新の会と共同会派を結成
2024年10月前原誠司氏らと日本維新の会へ合流
2025年日本維新の会から全国比例で参院選に出馬し当選

国民民主党を離れた2023年、嘉田氏は前原誠司氏の政治路線を支持した理由について、自身の公式サイトで次のように書いています。

「非自民での野党共闘を継続的に求めるかぎり前原路線しかない」

出典:嘉田由紀子公式サイト・2023年12月2日

その後「教育無償化を実現する会」は維新と共同会派を組み、教育費負担の軽減などで協働。2024年10月に前原氏、嘉田氏らが維新へ合流しました。合流時には維新側も両党の政策の近さを説明しています。

嘉田氏自身も同年12月の参議院予算委員会で、2012年の関西広域連合時代から橋下徹・大阪府知事らと大型公共事業や地域主権をめぐって議論してきた経緯に触れています。したがって、教育無償化だけで突然維新へ移ったのではなく、公共事業改革や地方分権を含む以前からの接点があったことも背景の一つです。

 

「もったいない」で滋賀県知事に|何をしたのか

嘉田氏が全国的に知られるきっかけになったのが、2006年の滋賀県知事選です。大学教授から政治へ転じ、当時の現職知事らと争いました。

この選挙で掲げたのが「三つのもったいない」でした。

「税金の無駄遣いもったいない」

出典:嘉田由紀子公式サイト

残る二つは、子どもや若者が生まれ育たないこと、琵琶湖の環境を壊すことを「もったいない」とするものでした。単なる節約の言葉ではなく、公共事業、少子化、琵琶湖環境を一つの政治メッセージにまとめたものです。

2006年の知事選では217,842票で初当選。2010年には419,921票を獲得して再選し、2014年まで2期8年務めました。滋賀県の歴代知事選挙結果にも得票が記録されています。

知事時代に扱った主なテーマ
  • 東海道新幹線・南びわ湖駅計画の見直し
  • ダムだけに頼らない流域治水
  • 琵琶湖の生態系・在来魚保全
  • 子育て、女性の就労支援
  • 中小企業・地域産業支援
  • 再生可能エネルギーや原発事故リスクへの対応

南びわ湖駅はなぜ中止になった?

「嘉田由紀子」と「新幹線」で特に重要なのが、栗東市に計画されていた東海道新幹線の新駅、いわゆる南びわ湖駅です。

嘉田氏は2006年知事選で新駅計画の凍結を訴えました。知事就任後、県と関係市による協議や需要予測の再検証が行われましたが、協定どおり事業を進める合意には至らず、2007年10月31日に新駅設置工事に関する協定類が終了しました。

滋賀県が公開する新幹線新駅問題の経緯では、その後の栗東市や地権者との調整まで時系列で公開されています。

中止後に費用が全く発生しなかったわけではありません。県議会では2008年、新駅設置工事の清算負担金1,925万3,000円などを含む補正予算が可決されています。これは県などによる事業清算の費用であり、「嘉田氏個人がJR東海へ損害賠償した」という意味ではありません。

ダムだけに頼らない「流域治水」を県政で進めた

もう一つの県政上の柱が流域治水です。川の中の堤防やダムだけで洪水を防ぐのではなく、山林、土地利用、住宅、避難まで流域全体で水害リスクを下げる考え方を進めました。

「川の中だけではなくて、まずは山で水を守り」

出典:参議院災害対策特別委員会・嘉田由紀子公式サイト掲載議事録

滋賀県では2014年に「滋賀県流域治水の推進に関する条例」を制定。現在の本人マニフェストでも、水害による溺死者ゼロ、生活防災、マイ・タイムライン、グリーンインフラなどを掲げています。

国政でも現地調査を重視しており、2025年には水害現場での調査を動画で発信しています。

北陸新幹線では「米原ルート」を提案

ここは南びわ湖駅問題と混同しやすい部分です。

嘉田由紀子氏と「新幹線」は2つの別問題
  • 南びわ湖駅:東海道新幹線の新駅。知事就任後、計画を凍結し協定が終了
  • 北陸新幹線:敦賀以西の延伸ルート。現在は小浜・京都ルートを見直し、米原ルートを検討するよう提案

「新幹線そのものに一貫して反対している」という整理ではありません。 2024年には「教育無償化を実現する会」と日本維新の会の議員らが、北陸新幹線敦賀以西について米原ルートを再検討するよう国土交通省へ提言しました。

嘉田氏らは、建設費や工期、京都市内の地下水、トンネル工事などを理由に現在の小浜・京都ルートを再検討すべきだと主張しています。これは嘉田氏らの政策提言であり、政府が米原ルートへの変更を決定したという話ではありません。詳細は本人が公開した北陸新幹線大阪延伸ルートに関する提言で確認できます。

 

嘉田由紀子の若い頃と学歴|京大探検部からアフリカ、琵琶湖研究へ

政治家としての経歴が長くなった嘉田氏ですが、もともとは水と人間の暮らしを研究する研究者でした。

1950年、埼玉県本庄市の養蚕農家に生まれ、熊谷女子高校へ進学。高校時代に文化人類学者・梅棹忠夫氏の著作などに触れ、アフリカへの関心を深めます。

1969年に京都大学へ進学した当時、本人によれば京大探検部は「女人禁制」でした。それでも探検活動に入り、アフリカでフィールドワークを経験しています。本人の回想では、高校時代に感じた女性差別や機械文明への疑問も、アフリカを目指した背景として語っています。

時期学業・研究歴
1969年京都大学へ進学。探検・フィールドワークへ
1973年京都大学農学部農林経済学科卒業
1975年米ウィスコンシン大学大学院修士課程修了
1970年代~琵琶湖と周辺地域の水・暮らしの研究を進める
1987年京都大学から農学博士号を取得
1990年代滋賀県立琵琶湖博物館の企画・開設に携わる
2000年京都精華大学教授
2006年研究・教育の世界から滋賀県知事選へ

大学院時代には子育ても並行しており、1975年に長男、1979年に次男を出産しています。研究、子育て、行政実務を同時期に経験したことが、その後の子育て政策や家族政策にもつながっています。

山本太郎・小沢一郎との関係は?日本未来の党時代も整理

山本太郎との関係|2020年東京都知事選で応援演説

嘉田氏と山本太郎氏は、現在同じ政党に所属しているわけではありません。2026年時点では嘉田氏は日本維新の会、山本氏はれいわ新選組です。

二人の関係で明確に記録されている出来事の一つが2020年東京都知事選です。山本氏が都知事候補として選挙運動を行った際、嘉田氏は東京・自由が丘の街頭演説に登壇して応援しました。れいわ新選組の公式YouTubeにも嘉田氏の応援演説映像が残っています。

したがって、両者には特定の政策や選挙で協力した時期がありますが、現在の所属政党や政治活動を同一視することはできません。

小沢一郎とは2012年「日本未来の党」で合流

小沢一郎氏との接点が大きくなったのは2012年です。当時、滋賀県知事だった嘉田氏は日本未来の党を結成し代表に就任。小沢氏が率いていた「国民の生活が第一」の議員らが合流しました。

嘉田氏は「卒原発」や子ども・女性政策などを掲げ、同年の衆院選に臨みました。結党前には小沢氏と複数回会談したことも本人が明らかにしています。

ところが総選挙後は党人事などをめぐって対立が表面化し、結党から約1か月で分党。小沢氏らは「生活の党」へ、嘉田氏は別の政治団体として日本未来の党の名称を引き継ぐ形になりました。

小沢氏と長期間同じ政治グループで活動してきたというより、2012年の総選挙を前に「日本未来の党」で合流し、その後短期間で袂を分かった関係です。

嘉田由紀子の政策|教育無償化・共同親権・防災を重視

現在の本人マニフェストでは、人口減少、子ども・教育、家族法、防災・環境、食料安全保障、民主主義改革などを政策テーマに掲げています。

教育無償化|大学など高等教育まで対象にする考え

維新との政策上の接点として特に大きいのが教育無償化です。嘉田氏は教育費を少子化だけの問題ではなく、教育格差、経済、賃金まで含む課題として扱っています。

「教育無償化はまさに一石四鳥です。」

出典:2024年3月15日・参議院予算委員会

具体策として、本人の現在の政策ページでは高等教育無償化、学校給食無償化、奨学金返済免除などを挙げています。

参議院予算委員会で教育政策を取り上げた際には、Xでも質疑内容を発信しました。

共同親権を長く国会で扱ってきた

嘉田氏が国政で特に継続して取り組んできたテーマの一つが、離婚後の親権・養育をめぐる制度です。

2024年には民法などの改正法が成立し、2026年4月1日から離婚後に父母双方を親権者とする選択肢を設ける制度が施行されました。父母が合意できない場合は家庭裁判所が判断し、DVや虐待のおそれなど共同で親権を行使することが困難な場合には単独親権とする仕組みも設けられています。制度の詳細は法務省の離婚後の子の養育に関する法改正案内で公開されています。

嘉田氏は法改正前から、親権だけでなく養育費、親子交流、親へのガイダンスまで含めた「共同養育」を主張してきました。

「結婚中だろうが離婚しても、親としての責任はあるんだよ」

出典:国会会議録・2024年5月9日参議院法務委員会

共同親権をめぐっては、離婚後も両親が子育てへ関わる仕組みを求める意見がある一方、DVや支配関係が続く危険を指摘する意見もあります。法改正ではこうした懸念を踏まえ、裁判所が単独親権としなければならないケースも規定されました。

嘉田氏は法改正後も制度運用について発信を続けています。

「0歳児投票権」や再エネ60%も提案

現在の政策には、一般的な政党公約ではあまり見かけない提案もあります。

  • 0歳児投票権制度:子どもの票を親が代理で行使する制度を提案
  • 再生可能エネルギー割合60%を目標に掲げる
  • 農業者の個別所得補償制度の復活などによる食料安全保障
  • 「共稼ぎ・共育て」社会への転換
  • 防災復興を専門に担う行政組織の強化

「0歳児投票権」は現在の選挙制度ではなく、嘉田氏が掲げている政策提案です。若年層や子どもの将来に関わる政策が政治に反映されやすくすることを目的にしています。

防災分野では、2025年にも参議院の災害対策特別委員会で質問することを公式Xで知らせています。

嘉田由紀子の選挙歴|知事2期、参議院2期

嘉田氏は研究者から地方政治へ入り、その後いったん国政選挙で落選を経験してから参議院へ進んでいます。

年選挙結果
2006年滋賀県知事選初当選・217,842票
2010年滋賀県知事選再選・419,921票
2017年衆院選・滋賀1区落選
2019年参院選・滋賀県選挙区初当選・291,072票
2025年参院選・全国比例2期目当選・101,566.655票

2014年に知事を退任した後は、びわこ成蹊スポーツ大学学長を経て2017年衆院選に無所属で出馬しましたが落選。2019年参院選では無所属で滋賀県選挙区から当選し、国政入りしました。

2025年は選挙区ではなく全国比例へ転じたため、現在は滋賀県選挙区選出ではなく、比例代表選出の参議院議員です。

嘉田由紀子の長男・次男・孫|家族について公表されていること

嘉田氏の公式プロフィールでは、二人の子どもと6人の孫がいることが公表されています。子ども夫婦と孫はいずれも大津市内在住としています。

家族について公表されている主な情報
  • 長男:1975年9月生まれ。本人の過去の投稿では「真平」と記載
  • 次男:1979年7月生まれの嘉田修平氏
  • 孫:6人
  • 二人の子ども夫婦と孫6人は大津市内在住と本人プロフィールに記載

次男・嘉田修平は大津市議会議員

次男の嘉田修平氏は地方政治の道へ進み、現在は大津市議会議員です。2015年の市議選で初当選し、2023年にも当選。大津市議会の現行議員名簿では当選3回と掲載されています。

嘉田由紀子氏自身が政治家になる以前から、仕事と二人の子どもの子育てを並行してきた経験をたびたび語っており、家族政策を扱う際にも自身の経験に触れています。

子育てや家族を題材にした情報発信も行っており、公式Xでは子育てに関する短い動画も公開しています。

夫については現在の公式プロフィールに記載なし

現在の本人公式プロフィールには、配偶者を紹介する項目はありません。過去の結婚・離婚について触れた人物紹介や報道はありますが、2026年時点の現在の配偶関係を本人は公式プロフィールで詳しく公表していません。そのため、現在の夫について推測を交えて断定するのは避ける必要があります。

人物像|研究者時代から続く「現場へ行く」スタイル

嘉田氏の経歴を通して一貫しているのは、資料だけでなく実際に現場へ入り、人の暮らしを聞くフィールドワークです。

若い頃はアフリカへ渡り、その後は琵琶湖周辺の農村や水辺を歩いて調査。琵琶湖博物館の整備でも、地域住民の生活文化を展示へ取り込む調査を続けました。政治家になった後も、水害被災地や河川流域へ足を運ぶ活動が続いています。

公式プロフィールでは、好きな食べ物として鮒ずし、ぜいたく煮、ラーメン、趣味はアウトドア、楽しみは孫と遊ぶことを挙げています。

2026年9月にも徳島県の吉野川流域へ入り、住民らとハザードマップを確認しながら水害危険地域を歩くフィールドワークを実施しました。参議院議員2期目に入った現在も、知事時代から取り組んできた流域治水を国政上のテーマとして扱っています。活動内容は2026年9月の吉野川フィールドワーク報告で詳しく公開されています。

環境研究者、滋賀県知事、大学学長、そして参議院議員と立場は変わってきましたが、2026年現在も「水・環境」「子ども・家族」「教育」「地域から政策を考えること」が嘉田氏の活動をつなぐ主要なテーマになっています。

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