木村英子氏は、障害当事者として介護、バリアフリー、地域生活などの制度を国会で取り上げてきた参議院議員です。2019年に初当選し、2025年には再選。2026年8月の党名変更を経て、現在は「いのちの党」所属の参議院議員として活動しています。
ここでは、夫や息子などの家族、障害と生い立ち、学歴、参院選の特定枠、政策、国会での具体的な実績まで、木村氏について知っておきたい情報をまとめます。
| 名前 | 木村英子(きむら えいこ) |
|---|---|
| 生年月日 | 1965年5月11日 |
| 年齢 | 61歳(2026年9月19日時点) |
| 出身地 | 神奈川県横浜市 |
| 所属 | いのちの党(旧・れいわ新選組) |
| 議員 | 参議院議員 |
| 選出 | 比例代表 |
| 当選回数 | 2回(2019年、2025年) |
| 現在の委員会 | 国土交通委員会、政治改革に関する特別委員会 |
| 学歴 | 神奈川県立平塚養護学校高等部卒業 |
| 国会議員以前の主な活動 | 自立ステーションつばさ設立、障害者の地域生活・介護保障を求める活動 |
木村英子氏の現在|れいわ新選組は「いのちの党」へ
木村英子氏の現在の所属は「いのちの党」です。 参議院の議員情報でも、2026年9月16日現在の所属会派として「いのちの党」と掲載されています。
- 2019年・2025年の参院選ではれいわ新選組から立候補
- れいわ新選組は2026年8月6日、党名を「いのちの党」へ変更
- 木村氏は現在も所属議員としていのちの党公式サイトに掲載されている
党名変更は、2026年8月6日の臨時総会などを経て決定されました。旧党サイトにも「いのちの党」への党名変更が正式に告知されています。過去の選挙資料や国会会議録に「れいわ新選組」と記載されているのは、その時点では旧党名だったためです。
参議院では2026年9月16日現在、国土交通委員会と政治改革に関する特別委員会に所属しています。障害福祉だけに限定せず、交通、住宅、選挙制度なども扱っているのが現在の国会活動です。
公式Xでも国会外での活動を継続して発信しており、2026年9月には大阪市で行われた集会への参加を報告しています。
木村英子氏の夫・息子は?家族について分かっていること
木村英子氏には夫と息子がいます。 家族について本人がインタビューで語っており、2019年の国政選挙への出馬をめぐって、息子と夫では当初の反応が異なっていたことも明かしています。
- 夫:文春オンラインの本人インタビューでは「雅紀さん」と紹介
- 息子:1人いることを本人が公表
- 2019年の出馬:息子は賛成、夫は木村氏の身体への負担を心配して当初反対
- 夫も息子も、障害者運動に関わってきたと木村氏が説明
夫は政治活動の内容そのものに反対していたのではなく、木村氏の体調を心配していたといいます。出馬後のインタビューでは、夫について次のように話しています。
「今は彼も応援してくれています。」
出典:文春オンライン・木村英子参議院議員インタビュー
息子の氏名や職業など、本人が広く公表していない私生活上の情報については断定できません。公に語られている範囲では、夫と息子のいる家庭を築きながら、地域で自立生活を続けてきたことが分かっています。
木村英子氏の障害・生い立ち・学歴
生後8か月の事故と脳性麻痺
木村氏は1965年に横浜市で生まれました。本人は2019年の出馬会見で、生後8か月のころの事故について具体的に説明しています。
「生後8ヶ月の時に歩行器ごと玄関へ落ちて首の骨を損傷」
出典:れいわ新選組・木村英子候補記者会見(2019年6月28日)
同じ会見では、脳性麻痺もあると本人が説明しています。したがって、公開されているプロフィールでは単純に「病気」とされているのではなく、幼少期から続く重度の身体障害として説明されています。
幼少期の大半は施設と養護学校で生活し、1972年には神奈川県立ゆうかり園へ入所しました。
養護学校時代に地域で暮らす障害者の存在を知る
高校時代には社会福祉研究クラブに入り、地域で自立生活を送る障害者の手記や新聞記事に触れるようになります。本人の公式プロフィールでは、特に重度障害がありながら地域で暮らしていた三井絹子氏らの存在を知ったことが、自立生活を選ぶきっかけの一つだったとされています。
1984年3月に神奈川県立平塚養護学校高等部を卒業。家族や施設を生活の前提とせず、19歳で東京都国立市に移り、地域での自立生活を始めました。
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 1965年 | 横浜市で生まれる |
| 1972年 | 神奈川県立ゆうかり園に入所 |
| 1984年 | 神奈川県立平塚養護学校高等部を卒業し、国立市で自立生活を開始 |
| 1994年 | 東京都多摩市で「自立ステーションつばさ」を設立 |
| 2011~2020年 | 多摩市自立支援協議会の委員を務める |
| 2019年 | 参議院議員に初当選 |
| 2025年 | 参議院議員に再選 |
1994年には多摩市で「自立ステーションつばさ」を設立し、地域で生活したい障害者の支援に取り組みました。国会議員になる前から、介護保障や地域移行を求める当事者運動を長く続けてきた経歴があります。
木村英子氏の選挙区は?2019年は特定枠、2025年は一般の比例で再選
木村英子氏には、都道府県単位の選挙区はありません。 参議院の全国比例代表で選出されている議員です。
| 参院選 | 立候補方法 | 結果 |
|---|---|---|
| 2019年 | れいわ新選組・全国比例特定枠2位 | 初当選 |
| 2025年 | れいわ新選組・全国比例 特定枠ではない通常の名簿登載者 | 127,656.026票で再選 |
2019年の「特定枠」とは
参議院比例代表は原則として候補者個人の得票数が当選順位に影響しますが、政党は一部の候補者について優先的に当選人となる「特定枠」を設定できます。
2019年、れいわ新選組は舩後靖彦氏を特定枠1位、木村氏を2位に設定しました。木村氏はこの制度で初当選しています。
2025年は特定枠を使わず127,656.026票を獲得
2期目を目指した2025年7月20日の参院選では、木村氏は特定枠ではなく通常の全国比例候補として出馬しました。
横須賀市選挙管理委員会がまとめた全国結果では、木村氏の個人名得票は127,656.026票。2期目の当選を果たしました。小数点以下があるのは、同姓・同名などの票を按分する選挙集計の仕組みによるものです。
選挙期間中には、自身も期日前投票へ行き、比例代表の投票用紙に自分の名前を書いたことを公式Xで発信していました。
木村英子氏は何をした?国会議員としての主な実績
木村氏の「実績」を見るときは、本人が要望している政策と、実際に行政の制度・通知などが変更された事例を分ける必要があります。ここでは、国会質疑の後に具体的な変更が確認できるものを中心に見ていきます。
新幹線の車いすスペース問題を国会で取り上げる
2019年12月3日の参議院国土交通委員会で、木村氏は新幹線の車いすスペースが1~2席程度しかなく、予約にも制約がある問題を取り上げました。
「私たち障害者にとって、社会的障壁の一つに交通アクセスのバリアがあります。」
出典:参議院国土交通委員会・新幹線の車いすスペースに関する質疑
その後、国土交通省は障害当事者や鉄道事業者らを交えた検討を進め、2020年10月に移動等円滑化基準などを改正。1001席以上の新幹線では車いすスペースを6席以上設ける基準とし、2021年7月から適用しました。
これは政府・鉄道事業者・障害当事者などを含む検討過程を経て行われた制度変更です。木村氏の質疑は、その過程で車いす利用者が直面している具体的な問題を国会で提起した一つの重要な場面でした。制度改正の内容は国土交通省の発表で確認できます。
2026年、入院時の重度訪問介護をめぐる確認書が修正
2026年6月15日の参議院決算委員会では、重度障害者が入院した際、普段から本人の介助方法を熟知しているヘルパーの支援を受けにくい問題を取り上げました。
木村氏が問題視したのは、厚生労働省の確認書にあった「コミュニケーション支援以外」の介助を制限する文言です。木村氏は文言の削除と見直しを求めました。
厚生労働省は同年7月1日、新しい確認書を都道府県などへ通知。木村氏が質疑で指摘した制限的な文言が削除・変更されました。 経緯は木村英子氏の活動報告で、通知そのものとともに公開されています。
この変更について、本人の公式Xでも報告されています。
公営住宅の障害者を排除する入居条件も国会で追及
2025年11月の国土交通委員会では、介護が必要な障害者を排除しかねない公営住宅の入居条件や、UR住宅の「同居親族要件」を取り上げました。
国土交通省は同月28日、都道府県と政令市に対し、障害者を排除するような不適切な入居要件を設けないよう求める通知を発出しました。UR住宅でも問題となっていた同居要件が削除されています。経緯は本人公式サイトの成果報告に資料付きで掲載されています。
木村英子氏の政策|重度訪問介護を中心に何を訴えている?
- 重度訪問介護の就労・就学・政治活動への利用制限撤廃
- 交通・建築物・住宅などのバリアフリー
- 障害の有無で子どもを分けないインクルーシブ教育・保育
- 障害者権利条約の理念の実現、脱施設・地域移行
- 消費税の廃止
最も継続的に取り組むのは重度訪問介護
木村氏の政策で中心にあるのが重度訪問介護です。常時介護が必要な人が地域生活を送るための障害福祉サービスですが、就労などでは利用が制限される場面があります。
木村氏自身も2019年の初当選直後、国会議員として働く時間には従来の重度訪問介護を利用できない問題に直面しました。参議院が当面の介護費用を負担する対応となりましたが、本人は「国会議員だけの特例」にするのではなく、制度自体を変えるよう求めました。
「すべての障害者に就労や就学を権利として認め、公費で社会参加できるようにすべきです。」
出典:参議院・重度訪問介護の早急な見直しに関する質問主意書
2025年の再選直後にも天畠大輔参議院議員と厚生労働省を訪れ、就労・就学・政治活動を制限する告示の撤廃を要望しています。この利用制限の全面的な撤廃は、2026年時点でも木村氏が掲げ続けている政策課題です。
厚生労働省への要望後には、天畠氏とともに公式Xで内容を振り返っています。
インクルーシブ教育と「脱施設」
自身が幼少期を施設と養護学校で過ごした経験から、木村氏は障害のある子どもとない子どもを幼いころから分けない教育・保育を掲げています。
公式政策では、同じ学校・教室で学ぶインクルーシブ教育、インクルーシブ保育、障害者権利条約の理念の実現、施設から地域生活への移行を政策として明記しています。
「権利や尊厳が保障される介護制度」
出典:木村英子参議院議員オフィシャルサイト
公式サイトでは、その先に目指す社会を「生きているだけで価値がある」社会と表現しています。
消費税廃止も掲げる
障害政策以外では、消費税の廃止を掲げています。生活保護受給者や障害者、生活に困窮する人にも一律で負担が生じる税であるというのが木村氏の主張です。
木村英子氏の評判・評価をめぐる主な論点
木村氏個人について、国民全体の「評判」を測定した代表性のある世論調査は見当たりません。SNS上の個々の賛否を、そのまま社会全体の評価として扱うこともできません。
そこで、公表資料から確認できる評価や議論を見ると、大きく分けて「障害当事者が国会に直接参加したことへの期待」「具体的な制度改善」「なお残る制度上の課題」が論点になっています。
- 障害当事者の国政参加:2019年の当選後、重度訪問介護など、それまで当事者間では知られていても国政で目立ちにくかった問題が広く議論されるようになった
- 制度変更:新幹線の車いすスペース、入院時介護、公営住宅などで国会質疑後の具体的な変更がある
- 未解決の課題:重度訪問介護を就労・就学・政治活動で自由に利用できる制度には至っておらず、木村氏自身も引き続き撤廃を求めている
日本障害者協議会は、木村氏と舩後靖彦氏が2019年に参議院議員となった後、重度訪問介護の問題が社会に広く知られるようになり、障害当事者の間で制度改善への期待が高まったと紹介しています。
一方、木村氏が国会で求めてきた内容のすべてが実現しているわけではありません。特に介護が必要な人の就労・就学・政治参加をどの制度で保障するかは、初当選時から続く論点です。
2026年7月には、津久井やまゆり園事件から10年を迎えるのを前に、日本障害者協議会の集会にも参加。優生思想や障害者の地域生活について発信しています。
木村英子事務所・公式Xなどの情報
木村氏本人の最近の活動を確認する場合は、報道だけでなく公式サイトと公式Xを見ると、国会質疑や行政への要望、その後の制度変更まで追うことができます。
| 公式サイト | 木村英子参議院議員オフィシャルサイト |
|---|---|
| 公式X | @eikokimura |
| 木村英子事務所 Facebook | |
| YouTube | 木村英子公式YouTube |
| 事務所への連絡 | 公式お問い合わせフォーム |
2026年7月には「障害者の自立と政治参加をすすめるネットワーク」の東京大会に参加するなど、2期目も障害当事者による政治参加や地域生活をテーマに活動しています。

