牧島かれん氏は、デジタル政策を長く担当してきた一方、神奈川県西部の地域課題、国際協力、鳥獣被害対策など幅広い分野に関わってきた政治家です。
2021年には岸田内閣でデジタル大臣に就任。その後も国会議員として活動を続けています。「辞任」という情報もありますが、これはデジタル大臣の退任とは別に起きた2025年の小泉陣営広報班長辞任をめぐる出来事です。
ここでは、2026年9月24日時点の情報を基準に、現在の役職からデジタル大臣時代の仕事、経歴・学歴、実家と父親、結婚、派閥、河野太郎氏との関係、選挙、旧統一教会をめぐる報道まで整理します。
牧島かれんは現在何をしている?神奈川17区選出の自民党衆議院議員
牧島かれん氏は現在、自由民主党所属の衆議院議員で、神奈川17区選出の当選6回です。1976年11月1日生まれで、2026年9月24日時点では49歳です。
自民党の現職議員プロフィールでは、現在の主な役職として党国際局長代理が掲載されています。2026年の党資料では、デジタル社会推進本部の本部長代理、デジタル基盤小委員会の小委員長も務めています。
- 自民党所属の衆議院議員
- 選挙区は神奈川17区
- 2026年衆院選で6期目の当選
- 自民党国際局長代理
- 党デジタル社会推進本部・本部長代理
- 党国際協力調査会・会長
- デジタル社会推進本部のデジタル基盤小委員長
| 名前 | 牧島かれん |
|---|---|
| 読み方 | まきしま かれん |
| 生年月日 | 1976年11月1日 |
| 年齢 | 49歳(2026年9月24日時点) |
| 出身地 | 神奈川県横須賀市 |
| 所属政党 | 自由民主党 |
| 議員種別 | 衆議院議員 |
| 選挙区 | 神奈川17区 |
| 当選回数 | 6回 |
| 初当選 | 2012年 |
| 主な閣僚歴 | デジタル大臣、行政改革担当大臣、内閣府特命担当大臣(規制改革) |
| 公式サイト | 牧島かれん公式サイト |
| 公式X | @makishimakaren |
2026年はデジタル政策だけでなく、国際協力にも比重を置いています。牧島氏が会長を務める自民党国際協力調査会は6月、国際協力に関する提言を政府へ申し入れました。党の国際協力調査会の活動報告でも確認できます。
最近の本人発信では、2026年8月に子どもを支援する現場を訪問した様子も紹介しています。
牧島かれんはデジタル大臣で何をした?担当した政策と実績
牧島かれん氏が広く知られるきっかけになった役職がデジタル大臣です。2021年10月に岸田内閣で就任し、2022年8月まで行政改革担当大臣、規制改革担当大臣なども兼務しました。
デジタル庁自体が2021年9月に発足したばかりだったため、牧島氏の在任期間は新しい役所の制度や政策を実際に動かしていく初期段階と重なります。
「誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化を。」
出典:デジタル庁・牧島大臣記者会見(2022年3月8日)
「取り残さない」ではなく「取り残されない」とした理由についても、行政側の意思だけでなく、利用者の目線に立った社会をつくるという考えを説明していました。
- デジタル臨時行政調査会を通じたアナログ規制の見直し
- デジタル推進委員制度によるデジタルデバイド対策
- ガバメントクラウドと自治体システム標準化
- マイナポータルなど行政サービスのオンライン化
- 行政手数料のキャッシュレス化
- オンライン診療や検査キットを含む規制改革
- サイバーセキュリティ対策
アナログ規制の見直しと「デジ臨」
牧島氏の大臣在任中、政府は「デジタル臨時行政調査会(デジ臨)」を立ち上げ、対面、書面、目視などを前提にした制度や規制の見直しを進めました。
牧島氏は退任日の2022年8月10日の記者会見でも、デジ臨を「スクラッチからスタートした」仕事として振り返っています。これは牧島氏個人だけで実現した制度ではなく、政府全体と関係省庁、専門家などによって進められた取り組みです。
デジタル推進委員は約1万7000人まで拡大
スマートフォンやオンライン手続きに不慣れな人を支援するため、デジタル推進委員制度も始まりました。2022年4月の会見で募集準備を発表し、退任時には約1万7000人を任命したと説明しています。
デジタル化を進める一方、使い慣れていない人への支援も制度化するというのが、当時繰り返し示していた政策の方向性でした。
現在も自民党のデジタル政策に関与
大臣退任後もデジタル分野から離れたわけではありません。2026年2月時点の自民党デジタル社会推進本部では本部長代理とデジタル基盤小委員長を務めています。
「デジタル・ニッポン2026」では、AI、データ、デジタル人材、マイナンバー、防災DXなどを含む政策がまとめられました。
牧島かれんの「辞任」は何の辞任?2025年の小泉進次郎陣営をめぐる問題
牧島かれん氏について「辞任」と言われる場合、二つの出来事を分ける必要があります。
- 2022年8月:内閣改造に伴ってデジタル大臣を退任
- 2025年9月:小泉進次郎氏の自民党総裁選陣営で務めていた広報班長を辞任
2025年に辞任したのは国会議員やデジタル大臣の職ではなく、小泉進次郎氏の総裁選陣営の広報班長です。
小泉進次郎氏を応援するコメントの投稿を求めるメール
2025年の自民党総裁選で、牧島氏は小泉進次郎氏の陣営に入り、総務・広報班長を務めました。
問題になる前の2025年9月23日には、自身のXでも小泉氏を支持する投稿を行っています。
その後、牧島氏の事務所が陣営関係者に対し、動画配信サイトで小泉氏に好意的なコメントを投稿するよう求めるメールを送っていたことが報じられました。メールには投稿時の参考例も含まれ、一部には他候補を念頭に置いたと受け取られる表現もありました。
「私自身の確認不足により、一部いきすぎた表現が含まれてしまった」
出典:テレビ朝日「小泉氏陣営“ステマ指示”認め謝罪」
牧島氏は謝罪した後、9月26日に広報班長を辞任しました。FNNの報道では、問題が長引くことで党再生をめぐる議論や政策論争の妨げになるとの趣旨を周囲に説明したとされています。
この問題は「ステマ」と表現した報道や批判もありましたが、実際に確認されている行為は陣営関係者に称賛コメントの投稿を求め、参考例を送付したことです。
総裁選終了後の2025年10月4日には、本人も公式Xで一連の問題について改めて言及しました。
旧統一教会との関係をめぐる情報はどこまで確認されている?
牧島かれん氏と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)については、2022年のアンケートと、2026年に報じられた教団内部文書とされる資料を分けて扱う必要があります。
2022年の共同通信アンケートは「無回答」
共同通信が2022年に全国会議員を対象として行った旧統一教会と政治の関係に関するアンケートでは、牧島氏は「献金・パーティー券」「選挙支援」「集会への出席や祝電」の3項目について無回答となっています。
「無回答」は「関係があった」とも「関係がなかった」とも意味しません。このアンケートだけから関係の有無を断定することはできません。
2026年にTansaが「思想講義」と記された内部文書を報道
2026年2月、探査報道メディアTansaは、旧統一教会の「TM特別報告書」とされる内部資料について報道しました。
Tansaの記事によると、2020年10月24日付の報告書に、国際勝共連合会長が当時自民党青年局長だった牧島氏に「思想講義をした」とする記述があるとされています。
- 2022年の共同通信アンケートでは関連する3項目に無回答
- 2026年、Tansaが教団内部文書とされる資料の記載を報道
- 資料には2020年に牧島氏へ「思想講義」を行ったとの記述があると報じられた
- 記述は教団側人物が作成したとされる報告であり、牧島氏本人の証言ではない
- 世界平和統一家庭連合側は「TM特別報告書」全体について、誇張や書き換えなどが含まれる可能性を指摘している
世界平和統一家庭連合は2026年1月、「TM特別報告」に対する見解を公表し、政治家との関係についても、事実を超えた誇張や文脈の脚色、確認できない内容が含まれる可能性を否定できないとしています。
そのため、「牧島氏が教団の思想を受け入れた」といった形まで事実として断定することはできません。確認できるのは、そう記した内部資料が存在するとTansaが報じたことと、それに対して教団側から資料の信頼性に関する反論が出ていることです。
牧島かれんの経歴・学歴|横浜雙葉、ICU、米国留学から政界へ
牧島かれん氏は神奈川県横須賀市出身。父親が地方議員だった家庭で育ちましたが、若い頃から一直線に国会議員を目指していたわけではなく、大学・大学院では政治や民主主義を研究しています。
| 時期 | 経歴 |
|---|---|
| 1995年 | 横浜雙葉高等学校卒業 |
| 2000年 | 国際基督教大学(ICU)教養学部社会科学科卒業 |
| 2001年 | 米国ジョージ・ワシントン大学ポリティカル・マネージメント大学院修了 |
| その後 | 米国エール大学ウィメンズ・キャンペーン・スクール修了 |
| 2008年 | ICU大学院行政学研究科博士後期課程修了、学術博士号取得 |
| 2009年 | 衆院選に初出馬するも落選 |
| 2012年 | 神奈川17区で衆院選初当選 |
| 2015~2016年 | 内閣府大臣政務官(地方創生・金融・防災担当) |
| 2020年 | 自民党青年局長 |
| 2021~2022年 | デジタル大臣・行政改革担当大臣・規制改革担当大臣 |
| 2024年 | 5期目当選 |
| 2026年 | 6期目当選 |
9.11同時多発テロが「政治を実践する側」へ進む契機に
大きな転機となったのが、ジョージ・ワシントン大学への留学中に経験した2001年9月11日の米国同時多発テロです。
「果たして日本は安全で安心できる国なのだろうか?」
出典:自由民主党「OurChallenge」牧島かれん議員紹介
帰国後はICU大学院で博士号を取得し、大学などでアメリカ政治を教えました。河野太郎氏の2008年の公式ブログでは、麻生太郎事務所の政策スタッフを務めた経歴なども紹介されています。
河野洋平氏から神奈川17区の後継候補に
国政選挙への出馬が具体化したのは2008年です。ICU校友会のインタビューで、当時神奈川17区選出だった河野洋平氏から「自分の後継者として選挙に出ないか」と声をかけられたと語っています。
2009年の衆院選では10万票を超える票を得ながら落選。その後、本人が「3年3か月の浪人生活」と表現する期間を経て、2012年の衆院選で初当選しました。
牧島かれんの実家・父親は?父・牧島功氏と小泉家との関係
牧島かれん氏の父親は牧島功氏です。牧島氏本人も公式プロフィールで「地方議員の娘として生まれ、育った」と説明しています。
神奈川県議会の歴代議長一覧によると、牧島功氏は第98代神奈川県議会議長を2005年5月から2006年5月まで務めました。
- 父親は元神奈川県議の牧島功氏
- 牧島功氏は神奈川県議会議長を経験
- 牧島かれん氏は横須賀市生まれ
- 幼少期から自宅に政治相談をする人が訪れる環境で育ったと本人が説明
- 現在の私的な「実家」の住所などは公表されたプロフィール情報ではない
本人の公式プロフィールには、困り事を抱えた人が自宅を訪れ、父親が相談に乗る姿を見て育ったとあります。検索される「実家」について公表情報から言えるのは、地方政治が日常的に身近にある家庭で育ったという点です。
父・牧島功氏は小泉純也氏、純一郎氏に仕えた
牧島家と小泉家には父親の代から政治上のつながりがあります。
明治大学が2005年に掲載した牧島功氏本人の文章によると、大学卒業後に小泉純一郎元首相の父・小泉純也氏の書生となり、純也氏の死後は小泉純一郎氏のもとで活動しました。
そのため、牧島かれん氏と小泉進次郎氏の関係を考える際にも、父親世代から続く政治的な接点という背景があります。ただし、小泉家との血縁関係があるという意味ではありません。
牧島かれんは結婚している?夫や子どもは公表されている?
牧島かれん氏の結婚については、現在の公式サイト、自民党プロフィールなどに配偶者や子どもに関する記載はありません。
そのため、2026年現在「結婚している」「独身である」のどちらかを、公開された一次情報だけで断定することはできません。
過去には結婚について本人が答えた例があります。2013年5月のICU校友会インタビューで、「身は固めそうですか?」と尋ねられた際の回答です。
「全然です(笑)。出会いはないですね〜努力不足で。」
出典:国際基督教大学校友会・牧島かれんインタビュー(2013年5月27日)
これは2013年当時の発言です。十数年前の発言を根拠に、現在も未婚だと判断することはできません。夫の氏名や職業、子どもの有無についても、公的プロフィールで公表された情報とは区別して扱う必要があります。
牧島かれんの派閥は麻生派?河野太郎・河野洋平との関係
牧島かれん氏は、少なくとも2023年まで自民党の志公会(麻生派)のメンバーとして活動していました。2023年11月の志公会例会でも、所属議員として牧島氏が掲載されています。
自民党では2024年以降、多くの派閥が解散・活動形態を変更しており、過去の所属と現在の党内活動は分けて見る必要があります。牧島氏の現在の自民党公式プロフィールは、派閥ではなく国際局やデジタル社会推進本部などの役職を掲載しています。
河野洋平氏の後継候補、河野太郎氏とは別の関係
河野家との関係で重要なのは、河野洋平氏と河野太郎氏を分けることです。
- 河野洋平氏:2008年に牧島氏へ神奈川17区の後継候補として出馬を打診
- 河野太郎氏:神奈川県選出の自民党議員で、2022年には牧島氏の後任としてデジタル大臣に就任
さらに2024年の自民党総裁選では、牧島氏は河野太郎氏の推薦人になりました。推薦人名簿は自民党の2024年総裁選公式ページに掲載されています。
河野洋平氏から選挙区を引き継いだ経緯、麻生派で活動してきた経歴、河野太郎氏の総裁選推薦人になったことが重なっていますが、牧島氏と河野家に血縁関係があるわけではありません。
牧島かれんの政策|DX、地域経済、国際協力、選択的夫婦別姓
現在の牧島氏は、デジタルだけに政策分野を限定していません。公式プロフィールでは、人口減少や人手不足への対応、中小企業、観光、国際協力、社会保障などを挙げています。
「優しい社会を実現するために、強い経済を目指します」
出典:牧島かれん公式プロフィール
| 分野 | 主な考え・活動 |
|---|---|
| DX・行政 | 自治体DX、デジタル人材、AI活用、行政サービスの利便性向上 |
| 中小企業 | 事業承継、設備投資、人材育成、DX・AI導入 |
| 地域 | 観光振興、鳥獣被害対策、地域産業 |
| 国際協力 | UHC、アフリカ支援、母子保健、女子教育、感染症対策など |
| デジタル社会 | AI・データ・デジタル基盤を含む党の政策提言に関与 |
2026年も学校DX・デジタル人材に取り組む
2026年8月には、教育現場のGIGAスクール構想や校務DXに関する活動をXでも発信しています。
2026年のデジタル・ニッポン2026では、牧島氏が小委員長を務めるデジタル基盤小委員会からデジタル人材に関する提言も出されています。
選択的夫婦別姓には2024年アンケートで「賛成」
社会制度をめぐる立場については、時点を明確にする必要があります。
日本テレビの2024年衆院選候補者アンケートで、牧島氏は選択的夫婦別姓制度に「賛成」、同性婚を法律に明記することにも「賛成」と回答しました。
同じアンケートでは、特に重視する政策として「デジタル化の推進」を選択。生成AIについては、規制を最小限にする方向に近い回答をしています。これらは2024年衆院選時点の回答です。
牧島かれんの選挙区は神奈川17区|2024年・2026年の選挙結果
牧島かれん氏の選挙区は衆議院・神奈川17区です。
小田原市、秦野市、南足柄市、中井町、大井町、松田町、山北町、開成町、箱根町、真鶴町、湯河原町、二宮町
2024年と2026年の2回の衆院選では、いずれも小選挙区で当選しました。
| 選挙 | 牧島かれん氏 | 主な他候補 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 2024年衆院選 | 115,235票 | 佐々木ナオミ氏 111,061票 | 5期目当選 |
| 2026年衆院選 | 106,966票 | 佐々木ナオミ氏 68,358票 中村太一氏 45,727票 | 6期目当選 |
2024年は佐々木氏との差が4,174票でした。2026年は候補者が3人となり、牧島氏が106,966票を獲得して6回目の当選となりました。
2026年の衆院選では、公式Xでも神奈川17区での選挙活動を発信しています。
牧島かれんの人物像|わな猟免許と「イノシシから宇宙まで」
政治経歴とは別に牧島氏を特徴づけるのが、地域課題に関連して取得した複数の資格です。
- 狩猟(わな)免許
- 野菜ソムリエ
- 防災士
- 温泉ソムリエ
特にわな猟免許は、神奈川17区で鳥獣被害や猟師の高齢化について話を聞く中で、2014年に取得しました。地元猟友会のメンバーでもあると公式プロフィールで紹介しています。
本人が掲げる「イノシシから宇宙まで」という言葉も、鳥獣被害のような身近な地域課題から、宇宙利用を含む国際的な政策まで扱うという意味です。
日本ソフトボール協会では会長を務め、現在は名誉会長
政治以外ではスポーツ団体にも関わっています。2025年には公益財団法人日本ソフトボール協会の会長として活動していました。同協会の2025年4月の記事でも会長として紹介されています。
2026年度・2027年度の日本ソフトボール協会会長は河合満氏で、牧島氏が現在も会長という情報は古くなっています。牧島氏自身の現行プロフィールでは名誉会長と記載されています。
2024年の衆院選前には、自身の政治姿勢について短い動画もXで発信していました。
2026年の6期目では、デジタル社会推進本部での政策づくりに加え、国際協力調査会の会長として国連改革やアフリカとの協力、ODAのあり方などの議論にも携わっています。デジタル大臣経験者という肩書だけでなく、現在はデジタル・地域・国際協力を横断する党内政策活動が続いています。

