山中泉(やまなか・せん)氏は、長年アメリカでビジネスに携わり、2025年の参議院選挙で初当選した参政党の政治家です。
ニューヨークの野村證券で米国株トレーダーを務めた異色の経歴を持ち、米国の保守政治や国際情勢について積極的に発信してきました。
現在は国会で外交・安全保障問題を扱い、参政党の党運営にも関わっています。どのような経歴で政治家になったのか、選挙での歩み、トランプ政権との接点、政策や具体的な活動を紹介します。
山中泉は何者?参政党での現在の役職とプロフィール
山中泉氏は、アメリカでの金融・企業経営経験を背景に、外交と安全保障を中心に活動する参政党の参議院議員です。
2026年10月8日時点では68歳。国会議員としては1期目ですが、2026年2月には党の副幹事長にも就任しています。
| 名前 | 山中 泉 |
|---|---|
| 読み方 | やまなか せん |
| 英語表記 | Sen Yamanaka |
| 生年月日 | 1958年8月7日 |
| 年齢 | 68歳(2026年10月時点) |
| 出身地 | 青森県青森市 |
| 所属政党 | 参政党 |
| 議員種別 | 参議院議員 |
| 選出区分 | 全国比例代表 |
| 当選回数 | 1回 |
| 初当選 | 2025年 |
| 党役職 | 副幹事長・外交安保部会長 |
| 出身高校 | 青森県立青森高等学校 |
| 出身大学 | イリノイ大学シカゴ校 |
| 前職・経歴 | 証券会社勤務、会社経営、一般社団法人IFA代表理事 |
| 公式サイト | 山中泉オフィシャルサイト |
| 公式X | @SenYamanaka |
| YouTube | 山中泉公式YouTube |
参政党の副幹事長・外交安保部会長に就任
2026年2月17日、参政党は新しい執行部人事を発表し、山中氏を梅村みずほ氏とともに副幹事長に起用しました。
同時に、政務調査会の外交安保部会長も担当することになりました。外交・安全保障政策を党内で検討する立場です。
この人事は、参政党が2026年の衆議院選挙で15議席を獲得した後の党体制整備の一環として発表されたものです。
国会ではどの委員会に所属している?
参議院の公式議員情報では、2026年10月6日時点で次の委員会への所属が公表されています。
- 外交防衛委員会:外交政策・防衛政策・安全保障関連の審議
- 決算委員会:国の予算執行や決算の審査
- 政治改革に関する特別委員会:政治制度・政治資金などの課題を扱う
山中泉の経歴・学歴|青森高校からアメリカのウォール街へ
山中氏の経歴で特徴的なのが、日本の高校を卒業して渡米し、アメリカの金融業界で働いた経験です。
青森高校を卒業後、1980年に渡米
山中氏は青森市出身で、青森県立青森高等学校を卒業しました。1980年にアメリカへ渡り、イリノイ大学シカゴ校で学んでいます。
大学ではジャーナリズムを専攻。日本の受験中心の教育に違和感を持っていたことを、本人は公式サイトで振り返っています。
「内申書と偏差値と受験勉強で将来が決まるシステムに興味を持てず、青森の高校では落ちこぼれ生徒でした。」
出典:山中泉公式サイト「政策について」
渡米時には英語が得意ではなかったとも説明しています。日本の学校教育で好成績を収めていたからアメリカで成功した、という経歴ではありません。
2025年6月には、自身の渡米経験や米国の大学生活、ウォール街で働くまでの経緯を語ったインタビュー動画をXで紹介しました。
野村證券ニューヨークで米国株トレーダーとして勤務
大学卒業後は、ニューヨークの野村證券で米国株トレーダーとして勤務しました。
参政党の人物紹介では、1986年から約6年間、米国株取引の業務に携わったとされています。フジテレビのニューヨーク株式速報に関わった経歴も紹介されています。
その後は独立して日米で会社を経営。日本メーカーの北米事業や企業コンサルティング、農産品の輸出・ブランディングなどにも携わってきました。
金融市場の実務と日米間の事業経営の両方を経験していることが、山中氏の経歴を特徴づけています。
空手の師範代としてアメリカ人を指導
山中氏には、空手の指導者という一面もあります。
15歳から空手に取り組み、アメリカでは国際武道空手連合三浦道場の師範代として活動しました。
参議院の公式プロフィールでは、3,000人を超えるアメリカ人を指導したと紹介されています。参政党の候補者資料には4,000人という記載もありますが、公式資料によって人数の表記が異なります。
空手を通じて軍人やビジネス関係者と交流を持った経験は、現在の安全保障分野の発言にも登場しています。
なぜ参政党から政治家に?2024年衆院選と2025年参院選の結果
山中氏は、アメリカ社会の変化を日本に伝える著述・情報発信活動を続ける中で、日本の政治にも関わるようになりました。
参政党を選んだ理由については、本人が次のように説明しています。
「この課題に対する参政党の理念や政策は、私の考えと一致しています。」
出典:山中泉公式サイト「政策について」
ここでいう課題とは、教育・食・環境を守ることや、国家主権を重視する政治姿勢です。
2024年の衆議院選挙では比例東北ブロックから出馬
2024年10月27日の衆議院選挙で、山中氏は参政党の比例東北ブロック候補として立候補しました。
参政党は東北ブロックで94,354票を獲得しましたが、議席の獲得には届かず、山中氏は落選しています。この得票数は山中氏個人への票ではなく、東北ブロックにおける参政党の比例得票です。
選挙後には本人のXで、支援者への感謝と選挙結果について発信しました。
2025年の参議院選挙で全国比例から初当選
翌2025年7月20日の参議院選挙では、全国比例代表に立候補しました。
参政党は全国比例で7議席を獲得。山中氏も当選者に入り、66歳で国政への初当選を果たしました。
| 選挙 | 立候補区分・結果 |
|---|---|
| 2024年衆院選 | 比例東北ブロック・落選 |
| 2025年参院選 | 全国比例・当選 |
2025年参院選の個人名得票数:28,234票
比例代表のため、山中氏には特定の都道府県だけを対象とする選挙区はありません。青森県出身で東北地方への政策的な関心が強いものの、参議院議員としては全国比例選出です。
出典:2025年参院選・参政党比例代表候補者の得票結果/参政党公式選挙結果報告
選挙後の記者会見では、これまでの米国経験を生かす分野について言及しました。
「今後は、外交・安全保障分野において参政党に貢献できるよう、チームを作っているところです。」
出典:参政党・2025年7月22日定例記者会見
山中泉とトランプの関係は?アメリカ保守派との交流
山中氏はドナルド・トランプ氏を支持する米国の保守政治運動に関心を持ち、共和党関係者や保守系団体との交流を重ねています。
2025年7月の記者会見では、共和党の大会に複数回足を運んだ経験や、トランプ政権の閣僚に近い人物との接点があることを本人が説明しました。
ただし、米国の保守派との交流があることと、トランプ大統領本人と特別な公式関係にあることは同じではありません。 政権周辺との接触と、政府を代表する外交交渉は区別されます。
参政党の国際渉外活動に関わる
2025年には、参政党が海外の保守系政党や団体との関係構築を進め、山中氏が国際渉外部門を率いることが報じられました。
ロイター通信は、山中氏のアメリカ経験や人的ネットワークを活用し、参政党の国際的な認知を高めようとする党の動きを紹介しています。
チャーリー・カーク氏の講演会にも参加
山中氏の米国保守派との交流を示す具体的な出来事が、2025年9月7日に東京都内で開かれたチャーリー・カーク氏の講演会です。
参政党主催のこのイベントには、米国の保守系政治活動家チャーリー・カーク氏、神谷宗幣氏、山中泉氏、及川幸久氏らが登壇しました。
その後、カーク氏が米国で銃撃され亡くなると、山中氏は参政党を代表して現地の追悼式に参列しました。
出典:参政党・チャーリー・カーク氏講演会/参政党・追悼式に関する記者会見報告
2025年12月には、カーク氏の日本での講演やメッセージを伝える書籍の刊行計画についてXでも紹介しています。
山中泉の政策・公約|農業支援、消費税、郵政民営化への考え方
山中氏が掲げてきた国内政策では、農業と食料安全保障、積極財政、生活インフラの維持が重要なテーマです。
農業への大幅支援と食料自給率の向上
山中氏は農業を国の基盤と位置づけ、農家の所得を政府が大幅に補填する政策を提唱しています。
特に出身地である東北地方について、農業生産者への支援を強化し、東北を日本の食料供給を支える地域として再生することを主張しています。
本人の公式サイトには、農家への政府補填を「8割」とする記載と「9割」とする記載があり、具体的な割合に表記の違いがあります。いずれも大規模な農業支援を掲げた内容ですが、制度として実現したものではありません。
消費税ゼロと積極財政を主張
経済政策では、食品など生活必需品の消費税をゼロにすることや、政府の財政出動によるインフラ整備を掲げています。
橋、トンネル、道路といった老朽化する生活基盤への投資に加え、地方の産業振興や製造業への支援も政策に含まれています。
郵政民営化の見直しを求める理由
山中氏は郵政民営化を批判し、郵政事業の再公営化を提唱してきました。
背景にあるのは、国内の資産や生活に必要なインフラを海外資本に依存させることへの警戒です。電力、水道、通信などの完全民営化についても反対の立場を示しています。
2025年7月には、小泉政権時代の郵政民営化をめぐる自身の見解を公式Xで発信しました。
郵政民営化への批判には、制度設計に関する政策論と、海外金融資本の関与についての本人の主張が含まれています。後者については、本人の見解と客観的に立証された事実を区別する必要があります。
政策の詳細:山中泉公式サイト「政策について」
参議院議員になって何をした?国会での質疑と活動実績
山中氏の国会活動では、防衛産業、自衛隊員の待遇、日米関係、国際機関における日本の役割などについて政府に質問しています。
2026年までの主な質疑テーマを時系列で整理すると、次のとおりです。
| 時期 | 主な質疑内容 |
|---|---|
| 2025年12月4日 | 退職自衛官の再就職支援、農業分野への転職 |
| 2025年12月16日 | 自衛官の待遇、宿舎、専門人材の確保 |
| 2026年4月21日 | 防衛装備移転、自衛隊員への敬意と処遇 |
| 2026年4月23日 | 海外での緊急事態発生時の邦人保護・退避 |
| 2026年5月12日 | 日本の外交戦略、防衛生産基盤の強化 |
| 2026年5月18日 | 国際機関への日本人職員登用、日露経済交流、哨戒機の稼働状況 |
| 2026年6月18日 | ASEAN外交、防衛協力、自衛隊の人材育成 |
上記は国会で行った質問・提起であり、列挙された施策すべてを山中氏が実現したという意味ではありません。
外交・安全保障の判断基準として国益を重視
2026年6月18日の参議院外交防衛委員会では、フィリピンなどとの防衛協力に関係する協定を審議する中で、日本の国益をどう判断基準にするかを茂木敏充外務大臣に質問しました。
「判断基準は、常に日本の主権、日本の国民の命と暮らし、エネルギーや食料の安定供給」
出典:第221回国会・参議院外交防衛委員会会議録(山中泉議員発言)
同じ質疑では、中国の一帯一路政策を取り上げ、ASEAN諸国との戦略的な関係を強めることも求めています。
自衛隊の人材育成と防衛生産基盤の強化
山中氏は無人機、人工知能、サイバー、宇宙など、現代戦に対応する能力を持つ人材の育成についても質問しています。
米国で軍人と接した経験にも触れながら、2026年6月の質疑では自衛隊員の教育や専門能力の向上を訴えました。
「自衛隊の中での人材教育、様々な教育がされていかなくてはならない。」
出典:第221回国会・参議院外交防衛委員会会議録(2026年6月18日)
自衛隊の装備品を国内で生産・維持する能力に加え、装備を運用する人材そのものへの投資を求めている点が特徴です。
議員会館での意見交換や地元とのつながり
委員会活動以外にも、経営者や地域関係者との意見交換を行っています。
2025年9月には、深川倫理法人会の関係者らが議員室を訪問したことをXで紹介しました。地域経済や中小企業の経営環境などについて話し合ったと説明しています。
青森県とのつながりも続けており、本人の活動報告では青森市長らとの面会や、東北地方の関係者との交流が紹介されています。
山中泉の政治姿勢と評判|どんな主張に賛否がある?
山中氏の政治的な立場を知る資料の一つが、2024年衆院選で日本テレビの候補者アンケートに回答した内容です。
当時の回答では、景気対策を特に重視する政策として選択したほか、次の立場を示しています。
- 選択的夫婦別姓制度:反対
- 同性婚の法制化:反対
- 外国人労働者の受け入れ:今より抑制すべき
- 緊急避妊薬を入手しやすくすること:やや反対
- 女性天皇を認めること:反対
出典:日本テレビ「zero選挙2024」山中泉候補者アンケート
これらは2024年当時の回答です。すべての項目について2026年時点の発言や党方針を代弁するものではありません。
移民受け入れや家族制度では規制・現行制度の維持を重視する立場であり、制度の変更を支持する人々とは政策上の意見が異なります。
外交面では欧米の保守政治団体との連携を進める活動が報じられており、参政党の国際的な活動を担う存在でもあります。反グローバリズムを強く打ち出す一方、国際連携を実際に進めていることも山中氏の政治活動の一面です。
また、著書や発信には米国の大統領選挙、メディア、金融資本などに対する強い批判も含まれています。特に選挙不正や国際的な勢力の影響についての主張は、本人の政治的解釈と検証済みの事実を混同せずに読む必要があります。
山中泉の著書・YouTube|アメリカについて何を発信してきた?
山中氏は政治家になる前から、アメリカ社会の変化や米国政治について書籍と動画で発信してきました。
代表的な著書
本人の公式サイトでは、次の書籍などが紹介されています。
| 書籍 | 主な内容 |
|---|---|
| 『「アメリカ」の終わり』 | 米国社会の分断、選挙、メディアへの批判 |
| 『アメリカの崩壊』 | 米国の政治的対立と社会の変化 |
| 『このままでは日本は道連れ!アメリカと共に沈む日本』 | 日米関係と日本の政治・経済の将来 |
| 『チャーリー・カーク 日本人への最後のメッセージ』 | 米国保守運動とカーク氏の思想・発言 |
2026年11月2日発売予定の『ストロング・ジャパン戦略』も公式サイトで案内されています。金融、技術、防衛、エネルギー、食料など、日本の経済と安全保障を幅広く扱う内容です。
YouTubeでも米国情勢を解説
本人のYouTubeチャンネルでは、米国大統領選挙、トランプ政権、国際情勢、保守政治運動などを主なテーマとして発信しています。
ニュース解説だけでなく、アメリカでの経験や現地関係者との交流を交えた動画もあります。
山中泉の妻・子供・家族について分かっていること
山中氏の出身地や学歴、職歴などは、参議院や本人公式サイトで公開されています。
一方、妻や子供の氏名、人数、家族構成については、公的プロフィールなどで十分な情報が公表されていません。
結婚歴や親族の詳しい情報についても、確認できる公開資料だけでは断定できません。家族の名前や職業などを推測で掲載することは避けます。
なお、公式に紹介されている空手の指導歴や、アメリカでの仕事上の人間関係は、本人の活動経歴に関する情報であり、親族関係を示すものではありません。
山中泉の現在の活動と今後の政策課題
2026年10月時点で、山中氏は参政党の党運営と参議院の委員会活動を並行して担当しています。
参議院では2026年10月5日に第222回国会が召集され、12月12日までの会期が予定されています。
山中氏がこれまで委員会で取り上げてきた論点には、防衛装備品の国内生産、自衛官の処遇、海外での邦人保護、国際機関での日本人の活躍、ASEAN諸国との外交などがあります。
農業支援や減税、郵政事業の見直しなど、選挙時に掲げた国内政策も残されています。今後はこうした主張について、具体的な法案や予算審議にどのように関わるかが活動を追ううえでの焦点です。

