石井拓(いしい・たく)氏は、愛知県碧南市を地盤とする自由民主党の衆議院議員です。2024年の衆院選では議席を失いましたが、2026年2月の選挙で愛知13区から再当選し、国政に復帰しました。
地域産業の振興や防災対策を政策の柱とする一方、旧統一教会の関連団体との接点や、所属していた旧安倍派の政治資金問題をめぐる国会答弁も注目されてきました。
石井氏の現在の立場、選挙結果、政治活動、経歴や家族、評価をめぐる論点を、本人の発言や公的資料とともに紹介します。
石井拓は現在何をしている?所属政党と役職
2026年10月13日時点で、石井拓氏は自由民主党所属の衆議院議員(当選2回)で、環境大臣政務官を務めています。
環境省は2026年9月24日、石井氏が新たな環境大臣政務官として職員に就任の挨拶を行ったことを公表しました。政務官は大臣を補佐し、政策の企画や行政上の調整などを担当する政務三役の一つです。
| 名前 | 石井 拓(いしい たく) |
|---|---|
| 生年月日 | 1965年4月11日 |
| 年齢 | 61歳(2026年10月時点) |
| 出身地 | 愛知県碧南市 |
| 所属政党 | 自由民主党 |
| 議員種別 | 衆議院議員 |
| 選挙区 | 愛知県第13区 |
| 当選回数 | 2回 |
| 初当選 | 2021年(比例東海ブロック) |
| 現在の役職 | 環境大臣政務官 |
| 主な役職歴 | 経済産業大臣政務官、内閣府大臣政務官 |
| 前職 | 会社経営、愛知県議会議員、碧南市議会議員 |
| 最終学歴 | 立命館大学法学部卒業 |
| 公式サイト | 石井たく公式サイト |
| 公式X | @takuishii |
石井氏は、市議会・県議会・国会という三つの議会を経験してきた政治家です。自身の公式サイトでは、政治活動の基本について次のように述べています。
「私の政治活動の核心は、地域社会の声を国政に反映させ、日本全体の発展に貢献することです。」
出典:石井たく公式サイト「ご挨拶」
地元での活動では、町内会や地域行事にも足を運んでいます。2026年10月には、子どもたちが防災を学び、地区防災マップづくりに取り組んだ石井町の活動をXで紹介しました。
石井拓の選挙結果|2024年落選から2026年に再当選
石井氏の国政での歩みは、愛知13区で大西健介氏と争ってきた選挙の歴史と深く結びついています。
2021年に比例復活で初当選し、2024年に落選、2026年に小選挙区で当選という経過をたどりました。
愛知13区はどこ?対象となる5市
愛知県第13区は、西三河地域の次の5市で構成されます。
- 碧南市
- 刈谷市
- 安城市
- 知立市
- 高浜市
自動車関連産業をはじめとする製造業が集積し、農業、港湾、伝統産業も地域経済を支えています。石井氏はこの一帯を「碧海5市」と呼び、地域の産業基盤整備を訴えてきました。
衆議院選挙の当落と得票数
| 選挙 | 得票数 | 結果 |
|---|---|---|
| 2021年 | 120,203票 | 比例復活当選 |
| 2024年 | 90,214票 | 落選 |
| 2026年 | 151,944票 | 小選挙区当選 |
2021年の第49回衆院選では、大西氏が13万4,033票、石井氏が12万203票を獲得しました。小選挙区では大西氏に届かなかったものの、比例東海ブロックで初当選しました。
2024年の第50回衆院選では、大西氏が13万7,944票、石井氏は9万214票。石井氏は比例復活もできず、議席を失いました。
その後の2026年2月8日、第51回衆院選では情勢が逆転しました。
| 候補者・政党 | 得票数 |
|---|---|
| 石井拓(自民党) | 151,944票・当選 |
| 大西健介(中道改革連合) | 94,399票 |
| 牛田清博(日本共産党) | 12,910票 |
得票率は石井氏が約58.6%。前回選挙から6万票以上得票を伸ばし、小選挙区で初めて勝利しました。
出典:安城市選挙管理委員会・第51回衆議院議員総選挙結果、2021年愛知13区選挙結果、2024年愛知13区選挙結果
地元活動と選挙区での取り組み
選挙区内には工業都市と住宅都市、農業地域が共存しています。石井氏は地元の産業振興に加え、文化・観光振興や地域の交通環境も課題として掲げています。
2026年8月には、安城七夕まつりの開幕セレモニーに参加した様子をXで発信しました。開催時間の変更など、夏の高温化に対応する地域行事の運営にも触れています。
石井拓の評判は?旧統一教会との関係と政治資金問題
石井氏の評価をめぐっては、地元産業や経済政策に取り組んできた活動実績とともに、旧統一教会の関連団体との接点や旧安倍派の政治資金問題への対応が論点となってきました。
旧統一教会の関連団体の会合に出席していた
2022年9月30日、自民党は旧統一教会(世界平和統一家庭連合)と所属議員との関係に関する追加調査結果を公表し、石井拓氏の名前を新たに明らかにしました。
石井氏について党が公表したのは、旧統一教会の関連団体が開いた会合に本人が出席し、挨拶したという内容です。
同時に木原誠二氏や今村雅弘氏などの名前も公表されました。
2024年10月には「文春オンライン」が、2021年衆院選の公示直前に行われた石井氏の選挙関連集会について、教団のシンボルマークが付いた演台で石井氏が挨拶する写真を掲載しました。
同記事は、集会が「石井拓先生衆議院選勝利決起集会」と題され、主催者が「拓世会」と記載されていたことを報じています。教団関係者による後援組織だった可能性にも言及していますが、後援会の結成や選挙支援の具体的な内容まで確定したものではありません。
旧安倍派のキックバック問題についての国会答弁
石井氏は、自民党の派閥「清和政策研究会」(安倍派)に所属していました。
2023年末以降、安倍派の政治資金パーティー収入をめぐり、派閥から所属議員側への還流や政治資金収支報告書への不記載が問題となりました。
2024年2月16日の衆議院内閣委員会では、共産党の塩川鉄也氏が、石井氏ら旧安倍派所属の政務官に対して、還流の仕組みや不記載問題について質問しています。
石井氏は、還付金について認識を問われた際、次のように答弁しました。
「私自身は、先ほどの還付金の話でございますけれども、特段認識しているものではありません。」
出典:第213回国会・衆議院内閣委員会(2024年2月16日)
さらに、キックバックの仕組みを変更した際の指示などについても、石井氏は認識していなかったと説明しています。
派閥幹部の責任について問われた場面では、その場での具体的な評価を差し控えると答弁しました。塩川氏は、責任の所在を明らかにする姿勢が不十分だとして批判しています。
旧安倍派に所属していたことと、石井氏自身に政治資金の不記載があったかどうかは、別の問題です。国会で取り上げられたのは派閥全体の不記載問題や石井氏の認識・対応であり、石井氏本人の不記載額が確定したことを意味するものではありません。
評価が分かれる主な論点
- 経済・産業政策:ものづくり地域のインフラ整備やエネルギー政策を重視
- 地域との関係:市議・県議経験を生かした地方自治体との連携を訴える
- 旧統一教会:関連団体の会合への出席が公表され、選挙関連集会も報道された
- 政治資金問題:旧安倍派の問題をめぐる答弁や説明責任が議論の対象となった
2024年の落選と2026年の再当選は、有権者からの支持の変化を示す選挙結果です。ただし、個々の有権者がどの政策や問題を重視して投票したのかを、結果だけから特定することはできません。
石井拓は何派?旧安倍派と高市早苗・小林鷹之との関係
石井氏は旧安倍派出身の自民党議員です。清和政策研究会は政治資金問題を受けて解散を決定しており、現在の所属を「安倍派」と表現することはできません。
党内での政治的な関係を知るうえでは、自民党総裁選での行動も参考になります。
2024年総裁選では小林鷹之氏の推薦人
2024年9月の自民党総裁選で、石井氏は小林鷹之氏の推薦人20人の一人となりました。
小林氏は経済安全保障担当大臣を経験し、産業競争力や経済安全保障を重視してきた政治家です。
自民党が公表した候補者情報にも石井氏の名前が掲載されています。
高市早苗氏との関係は?
2026年の衆院選では、石井氏は高市早苗首相が率いる自民党の候補者として選挙を戦いました。
石井氏が2024年総裁選で高市氏ではなく小林氏を推薦したことは、公表された推薦人名簿から明らかです。しかし、特定の総裁候補を推薦したことだけで、現在の政治的立場を「反高市」や「高市派」と断定することはできません。
自民党内の人間関係は、かつての所属派閥、総裁選で支持した候補、現在の政策活動を分けて見る必要があります。
石井拓の政策・公約は?6つの理念と具体策
石井氏の公式サイトには、「石井たくの6つの理念」として経済、災害、暮らし、教育、地域文化、地方政治の政策が掲載されています。
| 政策分野 | 主な内容 |
|---|---|
| 仕事あふれる国づくり | 道路・港湾整備、産業振興、水素・アンモニア |
| 災害に強い国づくり | 地震・水害対策、広域避難、感染症対策 |
| 生活に困らない国づくり | 就業支援、交通、子育て、文化・スポーツ |
| 人財を残せる国づくり | ICT教育、技術者育成、教育費負担軽減 |
| 郷土愛で結ぶ国づくり | 伝統文化、地域行事、文化遺産保護 |
| 地方政治ネットワークづくり | 国・県・市の議員や行政の連携 |
産業振興と水素・アンモニアの活用
石井氏が特に重視しているのが、地元・西三河の産業基盤です。
自動車関連を中心とする製造業を支えるため、道路網、工業用地、港湾施設の整備を掲げています。
エネルギー面では、衣浦港を水素やアンモニアの輸入拠点とする構想を示しています。
「これからの衣浦港は、水素あるいはアンモニアを世界から輸入する重要な拠点港となり」
出典:石井たく公式サイト「仕事あふれる国づくり」
これは将来の産業構想として掲げられているもので、港湾の機能整備やエネルギー転換のすべてが完成したという意味ではありません。
農業・水産業についても、新技術の導入や市場開拓、農業基盤の整備、海の環境再生などを政策に挙げています。
地域の農業に関する発信として、2026年秋にはJAあいち中央碧南営農センターで行われた、熱田神宮への大鏡餅奉納に関係する稲刈り行事を紹介しています。
南海トラフ地震と水害への備え
災害対策では、南海トラフ地震を想定した広域避難、復旧計画の見直し、河川改修などを重視しています。
公式サイトでは、矢作川や境川などを挙げ、河道拡幅、堤防整備、雨水幹線の拡充、遊水池の整備などに言及しています。
感染症対策では、西三河南部医療圏の医療機関同士の連携強化も掲げています。災害時や感染症拡大時に、行政区域を超えて対応できる体制づくりを目指す内容です。
子育て・教育と技術者育成
石井氏は、子育てに伴う負担軽減について、医療費や保育費、高校までの教育費の無料化を検討すべきだと主張しています。
教育政策では、ICTを活用しながらも教員と児童・生徒の直接的な関わりを大切にする方針を示しています。
工業高校の教育設備の充実や、大学・専門学校へ進学して高度な技術を学べる環境づくりにも言及しています。ものづくり産業を支える専門人材の育成を、地域経済の将来と結びつけた政策です。
教育に関連する活動として、石井氏は2026年6月、碧南市立中央中学校の生徒が修学旅行で国会を訪れた際の様子をXで紹介しました。
生活支援・地域交通・文化振興
暮らしに関する政策では、長期失業者の再就職支援、障害者や高齢者の就業支援、コミュニティバスの自動運転化などを掲げています。
文化面では、博物館や美術館などを自治体間で連携して運営する構想や、地域の文化財・歴史的建造物の保護を挙げています。
市町村議会や県議会との連携についても、地域の要望を集めて国の制度や予算に反映させる仕組みづくりを重視しています。
石井拓は何をした?国会議員としての主な実績
石井氏の国政での活動として、公的資料に残っているのが、経済産業大臣政務官としての国際会議への参加や、産業政策に関する国会答弁です。
2024年のG7産業・技術・デジタル大臣会合に参加
2024年3月14日と15日、石井氏はイタリアで開催されたG7産業・技術・デジタル大臣会合に日本政府の政務官として参加しました。
会合では、AIや量子技術の産業利用、半導体など重要物資の供給網の強靱化、AIガバナンス、安全な通信ネットワークなどが議題となり、閣僚宣言が採択されました。
出典:経済産業省「石井経済産業大臣政務官がG7産業・技術・デジタル大臣会合に参加」
産業競争力強化について国会で答弁
2024年4月24日の衆議院経済産業委員会では、若林健太氏から産業競争力強化について質問を受けました。
石井氏は、国内投資の停滞や長期間続いた賃金の伸び悩みに触れ、政府の産業政策について次のように説明しています。
「政府も一歩前に出て大規模、長期、計画的に取り組む」
出典:第213回国会・衆議院経済産業委員会(2024年4月24日)
答弁では、GX(グリーントランスフォーメーション)、DX(デジタルトランスフォーメーション)、経済安全保障などを成長分野として挙げ、研究開発から社会での実用化まで官民で支える政策を説明しました。
TICAD閣僚会合で日本とアフリカの経済交流に関与
2024年8月には、アフリカ開発会議(TICAD)の閣僚会合に出席しました。
経済セッションで開会挨拶を行い、日本とアフリカの持続可能な成長や、スタートアップ企業の交流について議論しました。
コンゴ民主共和国の閣僚らとも会談し、二国間の経済関係について意見交換しています。また、2025年大阪・関西万博を通じた経済交流の促進も呼びかけました。
出典:経済産業省「石井経済産業大臣政務官がTICAD閣僚会合に出席」
これらは石井氏が政務官として実際に担当・参加した公務です。国内投資や企業支援の制度全体については、政府・国会・関係機関がそれぞれの役割を担って進めています。
石井拓の経歴・学歴|高校・大学と政治家になる前の仕事
石井氏は1965年4月11日、愛知県碧南市で生まれました。
学校卒業後は民間企業に勤務し、自ら会社を設立。その後、2008年に碧南市議会議員となり、地方政治から政治家としての経歴を積み重ねています。
出身高校は愛知県立西尾高校、大学は立命館大学
| 卒業年 | 学校 |
|---|---|
| 1977年 | 碧南市立鷲塚小学校 |
| 1981年 | 碧南市立東中学校 |
| 1984年 | 愛知県立西尾高等学校 |
| 1988年 | 立命館大学法学部 |
石井氏の最終学歴は立命館大学法学部卒業です。大学卒業後は名南経営センターに入社しました。
会社員から経営者へ
1988年から1999年まで、名南経営センター(現・名南経営)に勤務しました。
1999年には有限会社ベンチャーイシイコンサルティングを設立しています。衆議院の公式プロフィールには、同社の後身である有限会社新盛社の代表取締役を務めた経歴が掲載されています。
こうした民間企業での勤務や経営経験を経て、地域産業や中小企業支援を政策テーマとするようになりました。
碧南市議会から愛知県議会、国政へ
| 年 | 政治経歴 |
|---|---|
| 2008年 | 碧南市議会議員に初当選 |
| 2012年 | 碧南市議会議員に再選 |
| 2015年 | 愛知県議会議員に初当選 |
| 2019年 | 愛知県議会議員に再選 |
| 2020年 | 自民党愛知県第13選挙区支部長に就任 |
| 2021年 | 衆議院議員に初当選 |
| 2023年 | 経済産業大臣政務官・内閣府大臣政務官に就任 |
| 2024年 | 石破内閣でも政務官を務める |
| 2026年 | 衆議院議員2期目、環境大臣政務官に就任 |
地方議会での経験は通算で10年以上に及びます。市議会議員として自治体の課題に携わり、県議会では広域的な行政課題を扱った後、国政へ進みました。
石井拓の妻・子供・家族構成は?
石井氏は公式プロフィールで、家族について父、母、妻、愛犬と紹介しています。
妻がいることは本人の公表情報ですが、妻の名前や職業、詳しい経歴などは同プロフィールには掲載されていません。
子供についても、公式プロフィールには記載がありません。子供の有無や人数について、根拠のない情報を断定することはできません。
- 妻:公式プロフィールに記載あり
- 父・母:公式プロフィールに記載あり
- 子供:人数や有無について同プロフィールに記載なし
- ペット:愛犬を飼っていることを公表
石井拓の人物像|柔道四段と郷土史研究が趣味
政治活動以外での石井氏の特徴は、柔道と郷土史研究です。
本人公式サイトと環境省のプロフィールでは、柔道四段であることを公表しています。
郷土史への関心は、歴史的建造物や文化財、祭りなどを守る政策にも表れています。地域に残る文化や伝統を、次の世代へ引き継ぐ取り組みを掲げています。
座右の銘は「Think Globally, Act Locally」
石井氏の座右の銘は「Think Globally, Act Locally」です。日本語では「世界規模で考え、足元から行動せよ」という意味で紹介されています。
本人は、碧海5市の歴史や文化、自然を地域の共有財産として位置づけています。産業だけでなく、文化や地域コミュニティも政治活動の対象にしています。
子供や家庭を取り巻く地域の取り組みにも関わっており、2026年夏には知立市の子ども食堂「みんなの食堂」を訪問した様子をXで紹介しました。
石井拓の事務所はどこ?公式サイト・SNS
石井氏は碧南市と安城市に地元事務所を置き、東京の衆議院第一議員会館にも国会事務所を設けています。
碧南事務所
〒447-0877
愛知県碧南市栄町4-82-102
TEL/FAX:0566-48-2920
安城事務所
〒446-0039
愛知県安城市花ノ木町49-96
Actis HANANOKI D号
TEL:0566-87-7407
国会事務所
〒100-8981
東京都千代田区永田町2-2-1
衆議院第一議員会館1108号
TEL:03-3508-7255
事務所への問い合わせや活動日程の確認には、最新の公式情報を利用してください。
公式サイトの活動報告には「#141taku通信」が掲載され、地域での取り組みや政治活動を紹介しています。
2026年9月に環境大臣政務官へ就任した石井氏は、現在、環境行政を担当する立場にあります。これまで経済産業政策で扱ってきたエネルギー・産業振興のテーマと、環境政策に関する今後の公務については、環境省の公式発表や本人の発信から具体的な活動を追うことができます。

